授業中の板書が苦手・書き取りが苦手など、字を書くことが極端に苦手な小学生の子供を育てています。
どのくらい苦手かというと、2~3文字おきに「手が痛い」と言い、漢字の書き取りなどは10文字書いただけでも「もう疲れて書きたくない」と言うほどです。(学校の先生からも度々指導を受けています。)
この記事では、我が子と同じように字を書くことがとても苦手な子に向けて、我が家で実践している漢字の練習方法などをお伝えします。
特に文字を覚え始める小学生のうちは、学習をしていく上で、苦手であろうと字を書くことから逃れられません。ですから、出来る限り書き取り回数を減らしながら楽しく漢字を覚えられる方法を常に考えています。
我が子は、発達に不安があるいわゆるグレーゾーンと呼ばれる子供です。どれ程字を書くことに苦労しているのか、親の私でも正確にはわかってあげることができません。
一番辛い思いをしているのは子供自身だと思います。字を書くのが極端に苦手な子供もいるのだということを、忘れそうになる度に再認識しながら、これからも見守っていきたいと思っています。
漢字練習の前に確認
我が子は、就学前に療育に通っていたので、作業療法士の先生から鉛筆の持ち方や運筆の指導を受けていたことがあります。その時の内容と、今現在(小学4年生)の子供の状況を合わせて、私が気になった点をお伝えしていきます。
鉛筆の持ち方
鉛筆の持ち方は正しいに越したことはありませんが、字を書くのが苦手な子供は手先が不器用なことが多いため、それを補おうとして自分独自の持ち方をしている可能性があります。
我が子を担当した作業療法士の先生ご自身が、幼い頃から鉛筆を持つことが苦手で、自分なりの鉛筆の持ち方を身に着け、大人になった今もその持ち方をしているとおっしゃっていました。
ですから、どうしても正しい持ち方がしっくりこない場合には、子供が持ちやすい鉛筆の持ち方を許容してあげてもよいのではないかと私は思います。我が子も何度修正しても自分の持ち方に固執するので、今は自分がやりやすい方法で書かせています。
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力の入れ具合
腕や手首など、無駄な部分に力が入っていませんか?
我が子の場合、「それは疲れるに決まっているよ」というくらい、無駄な部分に力が入っています。そのために、一文字一文字疲れてしまいます。
子供を観察していると、「ここに力が入っているから、力を抜いてごらん」とアドバイスしても、自分の体のどこに力が入っているのかわからないそうです。もっと言うと、力が入っているのかいないのかすらわからないそうなのです。
ですから、我が子のようなタイプのお子様は、言葉で説明してもわからないかもしれません。なるべく精神的な負担を少なくしつつ、徐々に運筆に慣れ、自分なりの力加減や動かし方を覚えるしかないのかなと感じています。
その1.線なぞり~運筆練習&漢字に興味を持つ遊び!
書き取り嫌いの子供でも、楽しく鉛筆で字を書く練習ができる方法として、『線なぞり』というものがあります。
主に就学前の子供や、入学したての小学1年生が使うものですが、我が子は小学4年生になった今も線なぞりをしています。
当初は、一般的な螺旋などの曲線で線なぞりをしていました。
こんな感じです。(下図)
飽きてきたら、我が家では、タッチペンで星や螺旋を自由に書かせてお絵描きのような感じで遊んでいます。
我が家はiPadなので、アップルペンを使っています。
タッチペンは鉛筆に比べて軽いタッチなので、手が疲れにくいです。
字を上手に書く練習がしたい方は紙に書く方がお薦めですが、漢字を覚えることが目的であれば、結構楽しいと思います。
ちなみに、私自身は単調な英単語の練習をする時に、タッチペンでメモに英単語を書いています。スラスラ書けるし、文字の色も変えられるので気分転換になりますよ!
\ 鉛筆より手が疲れない /
さらに、遊びで漢字線なぞりを作ってみました。
こんな感じです。
何の字に見えるか?というクイズを出したりして楽しんでいます。
遊びなので、気が向いた時に少しだけ練習します。
辞書を見ながら、他にも色々な漢字を作ったので一部ご紹介します。
たまに子供からダメ出しが出て、
お母さんが描いた文字全然わからないよ。僕の方が上手いよ!
と言われます。
こうなったら、しめたものです!
漢字辞典を渡して、早速自分で漢字線なぞりを作ってもらいます。作ること自体が運筆の練習になりますし、漢字に興味を持つことにもつながります。
本人は、出来ばえにご満悦。
その2.指なぞり~書き取りで手が疲れてしまう子に
どうしても手が疲れてしまう、漢字の書き取りがとても苦手な子供の場合、無理やり書き取りをさせると漢字自体が嫌いになってしまう可能性があります。(我が子もそうでした。)
そのような時は、『指なぞり』もお薦めです。
例えば、我が家でも使っていた「齋藤孝の 声に出して書いておぼえる かん字ドリル」だと、書き取りの回数を極力減らして、声に出したり字を指でなぞることで漢字を覚えることができます。
\ 小学1年生用と2年生用があります /
他にも、『指なぞり』と一部だけなぞる『イチブなぞり』を組み合わせた「なぞるだけ漢字」というドリルもあります。まず『指なぞり』で漢字を覚えた後に、『イチブなぞり』で書く練習をします。
【イチブなぞりとは?】
3段階でなぞる部分を徐々に少なくしていきます。なぞりながら熟語など漢字の使い方も覚えることができます。
1.なぞり書きをする。(1回)
2.一部だけなぞり、後は自分で書く。(1回)
3.ほんの少しだけなぞり、多くの部分は自分で書く。(1回)
\ 小学1年生~6年生 全学年用があります /
学校だと、ある程度の量の書き取り練習は避けられないと思います。
だからこそ家庭学習では、子供への負担を軽くした方がよいと感じています。是非、お子様の特徴にぴったり合った漢字練習方法を探してみてください。
字を書くのが苦手な我が子のような子供にとって、ひたすら書くという王道の練習方法は、かなりしんどいと思います。