なかなか本を読まない子に、もっと本を読んでもらいたい。
そんなお悩みのある方には、「おばげ」「冒険」「探偵」「迷路」といった小学校低学年の子供が好きな要素がたくさん詰め込まれた人気シリーズ本がおすすめです。
この記事では、
- まず手に取って、自分で読み、面白さを感じる
- 男の子、女の子と性別を問わず楽しむ
- 漫画ではなく、あくまでもお話として楽しむ
- 文字の大きさや文字の量が適切で、読みやすい
- 実際に今、我が子の周囲で人気がある
という観点から、対象年齢が小学1年~小学2年生向けのシリーズ本をご紹介いたします。
低学年の子供が読みたくなるポイント
我が家では、子どもが二歳前後の時からほぼ毎晩読み聞かせを続けています。その中で、我が子がどのような本に興味を持つのか、本のどのような箇所で面白いと感じるのかが少しづつ分かってきました。
小学校に入学した今では、「学校の図書室でどのような本が人気なのか?」「お友達の本への評価はどうなのか?」「我が子が実際に読んだ感想はどうなのか?」という話もたくさん聞くことができるようになりました。
そこで、低学年の子供が読みたくなるポイントをまとめてみました。
重要だと思う順に書いてみます。
絵が気に入るかどうか
まず子供は表紙を見て楽しそうかどうか判断します。ちょっと読んでみようかなと思わせることが大事だと思います。読書初心者の子供にとって絵は第一印象を決める重要な要素です。
次に「どんな本かな?」とページをめくってみます。もし全てのページに挿絵があって、尚且つたまにカラーページがあると更に読めそうな気がしてきます。我が子の場合には、まず絵だけ見ながらパラパラめくりストーリーを推測しています。そして「ストーリーが気になるから読みたい!」という気持ちになるようです。
文字が読みやすいか
どんなに絵が気に入っても、文字が小さすぎたり文字数が多すぎてしまうと、読めるかどうか自信が無くなってしまいます。
我が子の場合には、読みにくい文字だと必ずつっかえてイライラしてきます。例えば本文は読みやすいのに、途中で漫画調の吹き出しが出てきたり、なぞなぞなどが現れて急に小さな文字になると、せっかくのおたのしみコーナーなのに読むことに疲れてしまうことがありました。
ストレスなく読めるよう、
- 文字の大きさや量が適切かどうか?
- 漢字の量やフリガナはどうか?
- 途中で集中が途切れることがない文字の構成になっているかどうか?
が最後まで楽しく読める重要なポイントだと思います。
ストーリーが魅力的かどうか
感じ方はそれぞれ違いますが、小学校低学年のお子様の傾向を書かせてもらいます。
この年齢の子供達は、「冒険」「おばけ」「たんてい」「なぞとき」など、感動というよりはドキドキ・ワクワクするストーリーが大好きです。ストーリー選びに迷った時は参考にしてみてください。
ストーリーが楽しくないと途中で読むことが苦痛になってしまいますので、自分のお子様がどのようなストーリーが好きなのかを観察しながら選んでみてください。
「プラスα」のおたのしみ
まだ低学年ですので、おたのしみ要素があると喜び方が違います。
例えば、
・迷路
・少々の下ネタ(おな〇 等)
・なぞなぞやクイズ
・突っ込みたくなるような笑える展開
などです。
いずれの場合も、ストーリーの邪魔をしない程度のものが良いと思います。
シリーズ本の良さ
勿論シリーズ化されていなくても素晴らしい本はたくさんありますし、シリーズ本は読みたくないという親御さんもいると思います。
お好みだと思いますが、私が思うシリーズ本の良さを書いてみます。
- 一冊読んで面白くなり「もっと読みたい!」という子供の要望に応えられる。
- 特に学校の図書室などでは、読んでいる人数が多いため、友達と本について語れる。
- 新しい話が発売されないか待つという楽しみが増える。
特に我が子を見ていると、クラスのお友達が読んでいるから自分も読みたいというのが、本を手に取る大きな理由になっているようです。
小学1年生~小学2年生にお薦めのシリーズ本
前項で記載しました、低学年の子供が読みたくなるポイントをおさえつつ、お薦めしたいシリーズ本を3種類選んでみました。
おすすめ1『おばけずかんシリーズ』
まず1つ目にお薦めしたいのが、累計190万部突破で全36巻の講談社『おばけずかんシリーズ』です。作者は斉藤洋さん、絵は宮本えつよしさん。
アニメ化もされており、発行部数と発行されている巻数の多さを見ても人気の高さがわかります。
おすすめのポイントは、かわいい絵と、怖いのに怖くない不思議でおもしろいストーリーと読みやすさにあると思います。
全ページに挿絵がついていますし、カラーページもあり絵も楽しみの一つです。
おばけが怖いお子様でも大丈夫!どうすれば怖くないのか、決め台詞と共に教えてくれます。この展開が人気の理由なのかもしれません。我が子はそこが大好きだそうです。
また、中には一般公募で入賞したおばけが本に登場する巻があります。「こんなおばけがいたらおもしろいのに」と子供が自分だけのおばけを想像したくなる本でもあります。
そしてとても読みやすい文字であると共に、全80ページ程度の本ですが、8つ程の一話完結のストーリーに分かれていますので、長い文章は読めないお子様もとても読みやすい本だと思います。
学校の図書室の本として、我が子のクラスでも大変人気があるそうです。
最新刊の発行が2023年11月なので、恐らくこれからもシリーズは続くと思います。(2024年1月時点の情報)
おすすめ2『キャベたまたんていシリーズ』
2つ目にお薦めしたいのは、全25巻の金の星社『キャベたまたんていシリーズ』です。作者は三田村信行さん、絵はおばけずかんと同じ宮本えつよしさんです。
小学校の図書室にはないのですが、我が子イチオシのシリーズ本です!
何がイチオシかというと、まずとてもストーリーが変化に富んでいておもしろいです。そして主人公が野菜という設定もおもしろいです。そして、キャベツの主人公が「なぞときが得意なたんていさん」であるというのも子供が好きなポイントだと思います。
ページ数は95ページ程度と、ご紹介の3種類の中では多めですが、その分字が大きくとても読みやすいです。全ページ挿絵付きで途中にカラーページもあり、絵はおばけずかんシリーズで人気の宮本えつよしさんが書いたものなので、小学生うけするかわいい絵だと思います。
また、表紙の裏などにいつくか迷路や間違え探しなどのお楽しみコーナーが載っており、我が子はとても喜んでいました。学校の図書室にないので、自宅用に何冊か追加で買ってほしいそうです。
最新刊の発行が2023年7月なので、恐らくこれからもシリーズは続くと思います。(2024年1月時点の情報)
おすすめ3『1円くんと五円じい(ゴエジイ)シリーズ』
3つ目のお薦めは、全5巻のポプラ社『1円くんと五円じい(ゴエジイ)シリーズ』です。作者は久住昌之さん、絵は久住卓也さんです。
お薦めのポイントは毎回ハラハラドキドキさせる冒険ストーリーである点と、家族全てがお金(硬貨)であるという設定で、特に主人公の1円4兄弟と五円じいのキャラクターは個性豊かです。
兄弟はそれぞれ性格が違って、いつもみんなの笑いを誘うちょっと弱虫でくいしんぼうの兄弟が我が子の笑いのツボです。そして、まるでドラえもんのように1円兄弟を救ってくれる頼れるおじいちゃんがとても魅力的です。
ページ数は80ページ程度で、全ページ挿絵付きでカラーページもあります。字もとても読みやすいです。
表紙裏にいくつか4コマ漫画がついているのも、おたのしみの一つです。
最新刊の発行が2013年6月なので、今後新しい巻が発行される可能性は低いかもしれませんが、全5巻読むだけでも十分に楽しめます。(2024年1月時点の情報)
子供が本を読んでくれない場合
子供が一人で本を読もうとしない場合、いくつかの原因が考えられると思います。無理矢理読ませるのではなく、まず原因を探ってから、その原因に応じてゆっくりと本の世界に誘ってみるのがおすすめです。
ここでは主な原因を3つ挙げたいと思います。
本の楽しさを知らない
本は楽しいということを知らない場合、本を読ませようとしてもなかなか読んでくれません。
忙しい親御さんにとってはなかなか難しいかもしれませんが、週末だけとか最初の一冊だけとか、できる範囲で、まずはお子様が好きそうな本を読んであげるのも一つの手だと思います。
親自身がその本の内容を楽しみ、楽しさをお子様と共有できるような、そんな親子の時間を楽しんでみてはいかがでしょうか。
本に触れる機会が少ない
我が子の様子を見て感じたことですが、本に触れる機会を増やすと本を開く回数が増えます。また、テレビ、勉強、ゲームと一日にやることが盛りだくさんで自由な時間が少ないと、本を読もうという気持ちになりにくいと感じました。
それには、次のような対策があります。
- それぞれの持ち時間をきちんと決める。
- 普段一番長い時間いる場所(リビングなど)に本をたくさん置く。
- 椅子の設置など落ち着いて本を読める場所を確保する。
などです。環境を整えることも大切だと思います。
読み書きがそもそも苦手
我が子は幼稚園時代に療育に通っており、小学生になった今でも読み書きの習得に時間がかかっています。そんな我が子の場合、「本は好きだけど文字を読むのは難しい」という気持ちになってしまいがちです。
まずは、文字の習得に力を入れる必要があると感じます。低学年のうちはふりがながあれば、ひらがなだけでも読めます。しかし今後を見据えると、ひらがな、カタカナの後に漢字の習得にも力を入れておいた方が良いと思います。
我が子の場合がそうなのですが、文字の習得に時間がかかるお子様は、読むトレというトレーニングがあります。興味のある方は読むトレの記事も参考になさってください。
本を読むように誘導する取り組みとしては、追い読みという音読方法があります。追い読みとは、親が先に読んだ後、すぐに子供が後から同じ文を読む方法です。しかし、我が子には合いませんでした。耳で言葉を覚えてしまうので、自分の目で文字を追わなくなってしまうのです。
そこで今行っているのは、親子が交互に音読する交代読みです。私が一文読んだら次は子供が読んでいます。一回に読む量は子供の様子を見ながら少しずつ増やします。我が子は「一人で読む自信はないけれど半分読んでくれるなら読んでみよう」「先のストーリーが気になるから二人で読めば早く読める」と感じているようで、思いの外楽しく取り組んでくれます。
読み書きが苦手というお子様は一朝一夕で改善するものではないので、腰を据えて訓練を行う必要があると思います。
読み放題の図書館や電子図書館の利用
シリーズ本は全て購入するのはなかなか難しく、図書館などを上手に活用したいところです。
ところが、学校の図書室でもお目当ての本が人気でいつも貸し出し中といった話を子供から聞くこと多くなってきました。
そこで、我が家では進研ゼミを受講していれば無料で読み放題となる「まなびライブラリー」という電子図書館をフル活用しています。本は時期が来ると入れ替わりますが常時1000冊あります。今回ご紹介の3種類のシリーズのうち2種類は、電子図書館で10冊程試し読みをしてから、実際の購入検討をしました。
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シリーズ本は、全て揃えると結構な量と金額になってしまうので、図書館などをうまく利用しながら、これからも楽しく読書していきたいと思います。