幼児から小学生まで誰でも簡単に作れる『プリズム万華鏡』の作り方を詳しくお伝えします。ご自宅にある材料や好みに合わせて5種類の作り方を掲載しますので参考にしてください。
どの作り方をする場合にも必ず必要な材料は、『分光シート』というプリズムにより光を虹色に分けるプラスチック製の薄いフィルムシートです。ホログラムシートと呼ばれることもあり、インターネットなどで数百円で購入することができます。
この記事では光の性質やプリズム分光の原理も併せて説明していきます。
分光シートさえあれば、とても簡単にキラキラで虹色に見える万華鏡をつくることができますよ!
白色光(太陽光)とは?
太陽光は白色光ですが、実はその中に可視領域内の全ての色の光が含まれています。
光は波のようなもので、色によりそれぞれ性質(波長)が異なります。
※可視領域をは目で見える領域のこと。
※波長とは簡単にいうと波形の山から山までの距離のこと。
多くの色の光が重なるほど色は明るくなっていき、最後は白に近い色になります。
これを頭でイメージすることは少し難しいかもしれません。そんな時は『光の三原色』の実験を見てみると子供でも理解しやすいと思います。
無数にある光の色のうち、赤(Red)緑(Green)青(Blue)の最も基本の3色を『光の三原色』といいます。この三色の光を3つ重ねると白くなります。
このことから、太陽光が白色光であることをイメージできるのではないでしょうか。
プリズムによる分光の仕組み
光は波長の違いによって曲がり方(屈折率)が変わります。
三角プリズムという三角柱の分光器を使用すると、屈折率の違いを利用して光の色を確認することができるようになります。
三角プリズムを利用すると誰でも簡単に光の実験ができますので、是非試してみてください。
差し込んでくる光をある角度で三角プリズムに当てると、虹色が浮かび上がります。
大人の私も思わず「おー!」と言ってしまうくらいなので、子供はきっと驚くと思います。
我が子は大はしゃぎでした!是非実験もお試しくださいね。
注)プリズムを通して太陽光を見るのは、危険なので避けてください。
三角プリズムは数百円~数千円まで様々な価格帯のものがありますが、うちでは1,000円程度のプリズムを使っています。(ケース付き光学ガラス製)
この分光の原理を利用したプラスチックフィルムが、今回プリズム万華鏡で使用する「分光シート(ホログラムシート)」です。
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★科学の豆知識★
虹がなぜ七色なのかというと、雨粒がプリズムの役目をして太陽光をいくつかの色の光に分けているからです。
参考サイト)Gkken キッズネット「虹はどうして7色なの」
キラキラ☆プリズム万華鏡のつくり方
分光シートさえ準備できれば、幼児から小学生まで簡単に作れる科学工作です。
パターン1~5まで5種類作り方を掲載しますので、お好みの作り方で作ってみてください!他にも色々な材料で作れると思いますので、あれこれ試してみるのもおもしろいですね。
基本材料
- 分光シート(Amazon)
- ベースになる容器など(後で説明)
- 穴を開ける道具(後で説明)
- セロテープ
- カッター・はさみ
- お好みの装飾用材料
パターン1 チップスターの筒~ふた有り
追加材料
- 画びょう(穴あけ用 大きめ安全ピンも可)
- チップスターなどの筒1&ふた1
- 装飾材料(今回はシール、ホログラムテープ、色画用紙)
①ふたに画びょうで穴を開ける。
穴の大きさや数や間隔などにより見え方が変わりますので、色々試してみてください。
②底部に覗き窓をつくる。
およそ2cm角の穴をカッターで開けます。穴の大きさに決まりはありませんが、小さすぎるとカメラで中を撮影するのが難しくなります。
また、ポテトチップスの筒はメーカーによって底部の固さが違いますので、やわらかくて切りやすい商品がおすすめです。(今回はチップスターを使用。)
③覗き窓に分光シートを貼る。
覗き窓より少し大きくなるように分光シートをハサミで切ります。切った分光シートはセロテープで貼ります。
写真では、わかりやすいように分光シートを赤枠、セロテープを水色にしてあります。
④覗き窓の周りを装飾する。
今回は息子が金色のホログラムテープで装飾しました。金色が大好きみたいです。
⑤側面に色画用紙を貼る。
今回は色画用紙をセロテープで貼りました。
⑥ふたを貼る。
覗き窓と反対側にセロテープでふたを貼ります。
今回はふたを開閉式にしたので、セロテープは一か所のみにしてあります。何度かテープを重ねて丈夫に取り付けてください。
⑦側面を装飾して完成。
今回はホログラムテープやシールで装飾しました。
覗くとこんな感じです☆彡
息子もカメラを覗き穴にあてて、写真撮影を楽しんでいました!
パターン2 チップスターの筒~ふた無し
ふたをぱかーんと開けて窓から差し込む光や蛍光灯を覗いてみてください。
また違った景色が見えて楽しいですよ!我が子はふたが無い方が好きみたいです。
蛍光灯を見てみるとこんな感じです。
光によって虹色の出かたが違うかな?いろいろ観察してみましょう!
パターン3 紙コップ1個
追加材料
- 画びょう(穴あけ用 大きめ安全ピンも可)
- 紙コップ1個(できるだけ側面の色は濃い方がきれいに見える)
- 黒画用紙(補強したい場合にはOPPシートもあるとよい)
- 装飾用材料(今回はホログラムテープ、シール、マスキングテープ)
①底部に覗き窓をつくる。
紙コップの底部に覗き窓をつけます。作り方はパターン1と同様。
②覗き窓に分光シートを貼る。
作り方はパターン1と同様。
③黒画用紙を取り付ける。
紙コップの飲み口側に黒画用紙を貼ります。
まずコップの直径より2cmくらい大きな直径の円を黒画用紙で作ります。
円形の黒画用紙の中心に紙コップを置いて、コップの径を鉛筆で描いておきます。
その鉛筆書きの線までぐるっと一周ハサミで切れ込みを入れます。(切れ込みの間隔は1cm程。)
黒画用紙の中央に紙コップを置いて、縁の切れ込み部分を一周全て折っていきます。
セロテープで固定する時は、まずは2か所。そして4か所、8か所・・・と対角位置に徐々に貼っていくとやりやすいです。
きれいに貼るコツはセロテープは1.5cmくらいに短めに縦に貼っていくことです。(あらかた貼り終わったら、セロテープを横向きに貼っても大丈夫です。)
④黒画用紙に穴を開ける。
作り方はパターン1と同様。
⑤補強したい人は、OPPシートを重ねて貼る。
黒画用紙が破れないように補強するものなので、付けなくても問題ありません。
OPPシートとは、ダイレクトメールやラッピングなどに使われている透明のシートや袋のことです。
わざわざ買わなくても似たようなものがあれば代用できます。購入する場合には百均にもクリアポケットなどの商品名で売っているので確認してみてください。
これを紙コップの飲み口直径より2cmくらい大きな直径の円に切り抜きます。あとは黒画用紙と同じ要領でセロテープで貼っていきます。切り込みはなくてもOK。
貼り終わるとこんな感じです。
⑥覗き窓の周りを装飾する。
今回はマスキングテープを使いました。
⑦側面を装飾する。
今回はホログラムテープとシールを使いました。完成品はこちらです。
覗くとこんな感じ。
側面から光が入り込むので、紙コップはなるべく暗い色がおすすめです。
パターン4 紙コップ2個
追加材料
- 画びょう(穴あけ用 大きめ安全ピンも可)
- 紙コップ2個(できるだけ側面の色は濃い方がきれいに見える)
- 装飾用材料(今回はホログラムテープ、ビニールテープ、マスキングテープ)
- 黒い油性マジック
①片方の紙コップ底部を黒く塗り、穴を開ける。
片方の紙コップ底部を外側から油性マジックで黒く塗り、画びょうで穴を開けます。
※余力があれば、紙コップの内側を黒く塗る方がきれいに光が見えます。
②もう片方の紙コップに覗き窓をつくる。
作り方はパターン1と同様。
③覗き窓に分光シートを貼る。
作り方はパターン1と同様。
④覗き窓の周りを装飾する。
今回はパターン3と同様マスキングテープで装飾しました。
⑤2個の紙コップを連結する。
二つの紙コップの飲み口側を合わせて、セロテープで連結します。
⑥側面を装飾する。
今回は連結したセロテープを隠すようにビニールテープとホログラムテープを貼りました。
覗くとこんな感じ。
他のつくり方に比べると中に光が入り込み明るくなってしまいます。今回は赤い紙コップを使っているので内部が赤く見えています。気になる方は中を黒く塗るか、他のつくり方を試してくださいね。
中が明るくても十分きれいな虹色を楽しめましたよ!この辺はお好みです。
パターン5 空き缶
追加材料
- 空き缶1本
- キリ(穴あけ用)
- 装飾用材料(今回は色画用紙とマジック)
①空き缶の底部に穴を開ける。
空き缶の底にキリなどで小さなあなを開けます。
危ないので幼児の場合には大人が穴を開けてあげてください。
キリの柄の根元をグーで握ってゆっくり押し付けると穴が開けやすいと思います。
②プルタブを取り外し、分光シートを貼る。
プルタブを外してから、セロテープで分光シートを貼ります。
③側面を装飾する。
今回は色画用紙をセロテープで貼った後、子どもがマジックで海の絵を書きました。
光の見え方は、パターン1と似ています。
お好みのつくり方で虹色の『プリズム万華鏡』つくりを楽しんでください☆彡
他にもこんな万華鏡あります!
他にもこんな万華鏡の作り方記事も書いています。興味のある方はこちらもご覧ください。