【立体図形のビジュアル化】中学受験する子も、しない子も!~頭でイメージしやすい教材

【立体図形のビジュアル化】中学受験する子も、しない子も!~頭でイメージしやすい教材 ◆学習(小学~)

 
図形問題の中でも特に『立体図形』については、頭でイメージしにくいので苦手意識を持っている子供も多いのではないでしょうか。

この記事では、特にイメージしにくい立体図形をビジュアル化することでイメージしやすくする教材をご紹介しています。

ビジュアル化とは、実際に立体を目で見たり触れたり、動画を視聴することなどを指しています。

ただ想像するよりも紙に書いた方がわかる・・・
 →平面で書くよりも3Dで見た方がわかる・・・
 →色々な角度から見た方が更にわかる・・・

このような経験はないでしょうか。
 

今回ご紹介する教材は、主には中学受験を目指すような子供達向けの教材ですが、ここで特筆したいのは、算数が苦手な子供でも楽しむことが可能だという点です。

我が子は小学3年生になった今も、九九やくり上がりの足し算・引き算を間違うような、中学受験には縁のない子供です。
それでも算数を楽しんでほしいですし、どんな子供であっても「算数を楽しむことに意味がある」ということをこの記事の中でお伝えしていきたいと思います。
 

『中学受験をする予定の子供』は勿論、『受験をしない子供』や『算数が苦手な子供』達でも、どのように教材を活用すればよいか詳しく説明していきます。

 

どんな子供にも算数が必要な理由

「どんな子供にも」とは、中学受験する子もしない子も、算数が得意な子も苦手な子もという意味です。

私自身は、子供時代、算数や数学が好きでした。
しかし今改めて考えると、「それはただ解法や公式を覚えただけにすぎないのではないか?」と疑問に思ったのです。

成長が緩やかで何かと学習につまずく我が子を見ていて、『算数は何のために必要なのか?』と疑問に思うことも度々ありました。
 

その疑問やモヤモヤ感を吹き飛ばしてくれたのは、算数のプロ達の言葉でした。
これからの時代を生き抜くヒントも含まれているように感じましたので、ここでいくつかご紹介したいと思います。
 

算数で大切なのは、『論理力』『思考力』だったのです。

 
  

1.理数系専門塾代表(①教材の著者でもある)村上綾一さんの言葉

単に中学受験をするためだけでなく、入学後も、また来る大学入試も、ひいては社会に出てからも、論理力と思考力を兼ね備えた人材が求められることになります。
したがって、中学受験の成功のカギは算数になります。

引用:立方体の切断の攻略(Gakken)

 
 

2.中学受験算数界のカリスマ・宮本算数教室の宮本哲也さんの言葉

私の授業の目的は子どもに頭を使わせることにあります。問題が解けるかどうかはどうでもいいのです。頭を使い続ければ必ず頭がよくなります。元のレベルがどれだけ低くても関係ありません。

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引用:強育論(ディスカヴァー携書)

 

ちょっと衝撃的な言葉ですよね。
我が子も、半信半疑ながらこの言葉に救われたようです。

 

ちなみに、我が子が初めて楽しくて仕方ないと意欲的に取り組んだドリル、宮本先生の『算数と国語を同時に伸ばすパズル』をやってみると、この言葉が決して大げさではないことがわかると思います。

 

図形とは直接関係ないのでこの記事では詳しくご紹介しませんが、本当にお薦めのドリルです。興味のある方は是非やってみてください。(今4冊目を解いているところです。)
 

パズル詳細(Amazon)>>

 

そして、宮本先生の言葉をもう1つ。

算数をやる目的はただ一つ、「賢くなるため」です。
では、何のために賢くなるのか?
「よりよく生きるため」です。「よりよく生きる」とは、「自分に合った生き方を見つける」ことと言い換えてもいいでしょう。
 
(中略)
 

そのために必要なものは、「情報を取捨選択する能力」と「情報を整理する能力」の二つです。算数でこの二つの能力を高めることができます。

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引用:超強育論(ディスカヴァー携書)

 

算数が「よりよく生きるため」に必要?
そんなこと考えてみたこともなかった私です。

 

やはり、ここでも述べられているのは、『論理力』『思考力』の重要性に尽きると思いました。

  

①立体図形の切断面の教材~こんな教材がほしかった!

立体図形の問題の中でも特に難しい「切断面」の問題を、とても効率よく、しかも実際に目で色々な角度から確認し学べる教材があります。

それは、『立方体の切断の攻略(Gakken)』です。
ふぞく教材としてこのようなものが入っています。
 

ふぞく教材~切断面13の図形を全て網羅

 

この教材は、お世辞抜きにとてもよくできています。

切断面は正方形や長方形、三角形、五角形、六角形など13もの図形になります。
「ふぞく教材」には13切断面のすべてが網羅されているので、どんな問題にも対応できます。かつては、実際に確かめてみるのに、包丁で豆腐を切ることもありました。もうその必要はありません。

引用:立方体の切断の攻略(Gakken)

 

13の切断面ということを知っているだけでも心強いですよね。後は見て触れて、自然に覚えていく感覚を味わってみてください。
 
ふぞく教材を使いながら練習問題を解いているうちに、本当に立体図形の感覚が身についていくのがわかると思います。
それは、実際に自分が見て触れた内容だからです。色々な角度から見られることも理解の助けになると思います。

切断面の形状や、展開図面積体積の算出などの知識が要求される問題が含まれています。

 

学生時代、私も消しゴムを切って確かめたことがありましたので、頭だけで立体図形の切断面をイメージする難しさがよくわかります。なるほど、消しゴムより豆腐の方が無駄になりませんね(笑)。
 

私にとっては学生時代に出会いたかった夢のような教材です。

 

実は立体図形の問題は高校受験の範囲ですが、難関校の中学受験入試問題では出題される傾向が高まっているそうです。

いずれ高校受験で必要とあれば、今はまだ受験を考えていない子供達も立体図形に触れておいて絶対に損はないと思います。
 

 

 

中学受験を考えている子供の場合

この教材には、練習問題や実際に中学受験で出題された実践問題までが載っているドリル形式の冊子と、実際に見て触れて確認できる「透明の立方体&切断面の図形カード」がセットになったふぞく教材がついています。

練習問題は全て解いた方がよいと思います。
ただし、最後の実践問題8問は桜蔭中や開成中といった超難関校の図形問題ですので、志望校のレベルに合わせて挑戦してみてください。

最後はとてもハイレベルですが、教材とセットで練習問題を繰り返していれば、解けないレベルの問題ではないと感じました。
 

【活用のヒント】

  • ふぞく教材とセットで練習問題を反復学習する。特に間違えた問題は反復が必須だと思います。
    反復学習に便利な5回分のチェック欄もあります。
     
  • 練習問題をしっかりこなして自信がついた頃に、実践問題にも取り組んでみてください。練習問題をしっかりとこなしてきた子であれば、たとえ答えまでたどり着けなくとも、全く歯が立たないレベルではなくなっている自分に気が付くと思います。

 

立体図形の切断面の問題は、なかなか頭でイメージしづらい分野だと思います。
苦手分野を克服する、あるいは得意分野にしてライバルと差をつけるために、大いに役立つ教材だと感じました。

 

中学受験しない子供や算数が苦手な子供の場合

桜蔭中や開成中などという名を聞いたら震え上がってしまいますよね。我が子なんて名前すら聞いたこともないでしょう。

そんな子供達でも、この教材を使うメリットはたくさんあると思います。

是非、臆さずに楽しめるところを楽しんでみてください。
 

【活用のヒント】

  • 「A、B、C、D点を通る平面で切る時、切り口はどんな図形ですか?」というような問題はふぞく教材を使いながら親子で取り組んでみてほしいです。例え1日1問でも将来的にきっと役立つと思います。
     
  • 面積、体積、展開図の知識が要求される問題は無理に解かなくてもよいと感じました。お子様に判断を委ねてよいかもしれません。
     
  • 教材を用いて切り口の図形を当てることに慣れてきたら、『思考力』をつけるために「ふぞく教材」をフル活用して親子であれこれ考えてみるのがお薦めです。
    具体例をこれから5つ説明します。

 

間違えても正解しても、「じゃあ、ふぞく教材で確かめてみようか!」くらいの気持ちで臨んでも、十分役に立つと思います。クイズ気分で試してみてください!

 

■■ 思考力 具体例① ■■

点を動かして、切断面の変化を確かめてみましょう!

 
例えば、下図のように頂点(赤)を固定して、他の点(青)を移動させて切断面の形の変化を見てみましょう。
 

 

他の切断面も色々と試してみましょう。

上部の辺にある点を固定して、カードの形状を頼りに底面の点を移動させてみるのが、わかりやすいと思います。

 

■■ 思考力 具体例② ■■

カードとカードの間の切断面も想像してみましょう!

 
2枚のカードの間に別の図形が現れる時もありますよ。探してみてくださいね!
 

 

■■ 思考力 具体例③ ■■

何で『正五角形』の切断面はないのか考えてみましょう!

 
ふぞく教材には13の図形の切断面が入っています。

五角形と六角形に注目してみると、
五角形・六角形・正六角形はあるのに、『正五角形はない』のです。

不思議だなと思ったら、ふぞく教材を活用して調べてみましょう。
 

  

例えば、上図の赤い2辺を短くしたいけど・・・

と考え始めると、5つの辺が全て同じ長さになるのは無理だと気が付くと思います。

ここで改めて『五角形のカード』を観察してみましょう。

 

赤い辺同士、黄色い辺同士が平行なのです。
 

 

もう一度立方体にはめ込んでみれば、その理由はわかりますよね。

色んな発見をした後に、『正五角形』の形を観察してみてください。
『正五角形』は決して立方体の切断面にならないことがわかると思います。
 

■■ 思考力 具体例④ ■■

立方体の体積を均等に二分割する平面とはどんな平面か考えてみよう!


勿論、一つではないのです。
色々なパターンを試せるのが、この教材のよいところなのです。

共通点が見つけられたら、大発見気分ですね!
 

まず最初に発見できるのは、こんな切り方ではないでしょうか。垂直ではなく水平に切っても均等に分けられますよね。
 

  

この立体図形を真上から見てみると・・・
 

  
ちょうど真ん中に切り口がきますよね。これは感覚的にわかると思います。
 

次に、こんな切り方も思い浮かびやすいですよね。
 

 

他にもこんな切り方もできますよね。
 

  
 

では、ちょっと難しくして、底面(上面)に対して斜めに傾いた平面だとどうでしょうか?

 

 

こんな『ひし形』の切断面も、実は立方体の体積を均等に二分割しています。
体積をわざわざ出さなくても、例えば上図の平行に向かい合う赤い三角形同士が同じ形という要領で対になるで図形を探してみると確認できます。
 

視点を変えて、ひし形が直線に見える方向から覗いてみてください。
 

 

『ひし形』の中心と『立方体』の中心が一致していますよね。

 

こんなことが見えてくると、『正六角形』も立方体の体積を均等に分割する切断面だとわかると思います。
 

 
 

これをちょっと応用して、こんな六角形はどうでしょう?

  

正六角形の頂点の位置を少しずらして、下図の青い点を通る平面を考えてみます。
黄色い斜線部の三角形は同じ直角二等辺三角形とします。
 

 

視点を変えてみると・・・
 ※ホワイトボードマーカーを使うと、指で消えて便利ですよ。
 

 

結局、赤点を通る切断面も青点を通る切断面も下図のように同じ直線(下図黄色線)上にあることがわかります。
 
 

 

これもまた、立方体を均等に分割する切断面だということがわかると思います。
 

実際に触ったり視点を変えて考えるという試行錯誤を繰り返すことで、他にも色々な発見ができると思います。是非親子で一緒に楽しんでみてください。

 

 

②アニメーションや動画を使った図形専用教材~頭でイメージしやすい!

次にご紹介するのが、『玉井式・図形のきわみ』という図形専用のオンライン教材です。

アニメーションや解説動画があるので、視覚的に図形を理解しやすいという特徴があります。
 

『玉井式・図形のきわみ』は、スマホ以外のインターネット環境があれば、簡単に無料体験することが可能です。

 

「図形問題は、動く画像を見るとこんなにわかりやすいんだ!」ということを体感できると思います。

無料体験できるコンテンツには限りがありますが、10級~7級までの無料体験テキストは、80ページにも及び、内容はかなり充実しています。

勿論テキストには解答も付いているので、無料体験終了後にはドリルとして使用することもできます。
 

【体験の感想】や【申し込みの手順】は、以下の関連記事に詳しく掲載しています。
 

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小学生の我が子が図形に興味を持ち始めたので、オンライン講座『玉井式 KIWAMI AAA+図形の極(小学生)』の『無料体験』をしてみました。 無料体験と言えど、体験テキストは充実の80ページ。楽しいアニメーション映像が視聴できるWebコンテ...

 

中学受験を考えている子供の場合

我が家が無料体験をした際に問い合わせたところ、中学受験に関して次のような回答をいただきました。

1級まで受講すると、中学受験に必要な内容がかなり網羅される。
難関校となると多少の不足はあるかもしれないが、例えば塾に通うことになった時に、”何を言っているかさっぱりわからない”というような事にはならないレベルである。

 

中学受験を考えている方や、図形分野を強化しておきたい方にはお薦めの教材だと思いました。

 

中学受験しない子供や算数が苦手な子供の場合

非常に良問揃いですが、簡単な問題もあれば難しい問題も含まれている印象でした。

ですから、全ての問題を体験しようと思わずに、楽しめる単元だけを体験しても良さそうです。

例えば、こんな要領です。
 

【子供に無理をさせない体験例】

  • 新しい単元を習う時は、最初に導入解説の動画があるので、まずはそれを視聴する。
     
  • 練習問題の最初の数問はヒント動画が多いので、ヒントを見ながら解いてみる。
    ヒントのない問題が出てきて辛そうだったら、無理に解かない。

  
 
ipadをお持ちであれば、ipadアプリ版で無料体験すると、AR機能(3Dの画像を画面上で触って動かすなどの操作が可能)も使えます!

我が子はAR機能が一番気に入ったそうです。

 

これくらいゆるい体験の仕方でも、図形に親しむことや、苦手分野を把握しておくことに繋がると感じました。
 

無料ですので、楽しむことを優先に考えても良いのではないかと思います。