この記事では、生き物が大好きな小学生の息子が感動したことを中心に、静岡県の伊豆にある「熱川バナナワニ園」の魅力や楽しみ方について、独自の目線で詳しくお伝えしています。
熱川バナナワニ園は、伊豆急行線「伊豆熱川駅」から徒歩1分の位置にあり、温泉や海水浴を楽しむ観光客の方も多く訪れる施設です。そして、その名の通り140頭近いワニや国産のバナナが実る様子を間近で見られるちょっとユニークな場所でもあります。
それを可能にしているのは、熱川温泉の温泉熱。だから、こんなにたくさんの生き物たちと会うことができるんです。ワニやバナナ以外にも魅力がたくさんありました!
熱川バナナワニ園~イメージと違った点
◆結構広い
すぐに見終わってしまうと思っていたのですが、その逆でした。敷地は3か所に分かれており、全て見ると所要時間は2時間近くかかると思います。
分園と本園の間は、無料バスが2~3分間隔で出ていますので、好きな場所から見てください。
(私は、①本園・ワニ園→②分園→③本園・植物園の順に回りました。)
一部エレベーターやスロープはありますが、基本的にはバリアフリーではなく、トイレも和式が多いです。車椅子やベビーカーを押しながら全てのエリアを見るのは難しいと思います。
一応車いす用の乗降機はありました。本園・ワニ園や分園の一部(ワニ放流池やレッサーパンダなど)は見ることができると思います。見られる場所を事前に確認しておくと安心です。
◆昭和感のある設備
全体的にレトロ感のある作りだなという印象でした。
それを古いと感じるか、懐かしい感じと思うかは個人差があるかもしれません。
しかし、清掃などは行き届いていましたし、ワニ園やフルーツパーラなども過去にリニューアルしているそうなので、私は気になりませんでした。
それも含めて熱川バナナワニ園の魅力だと思って出かけたらよいかもしれません。
きっと、長い間愛されてきた証なのだと思います。
◆植物園がかなり充実!
- バナナもさることながら、花・観葉植物・熱帯の果樹など植物はかなり豊富で見ごたえがありました。時期によっても開花や結実している植物が異なりますが、今回(11月下旬)は熱帯スイレンが特に印象に残りました!
- 11月下旬の肌寒い日に訪れましたが、温室は思った程温度が高くありませんでした。温かいというよりは寒くはないという感じでしょうか。熱川温泉の温泉熱を利用して温室を温めているそうですよ。まさに自然からの恵みですね。
◆ワニが屋外にいる!
爬虫類は変温動物なので、てっきり屋内で飼育しているとばかり思っていました。ところが、実際には、ほぼ屋外!
屋外飼育が可能なのも、熱川温泉の温泉熱を利用して温水で飼育しているからだそうです。他ではなかなか見られない光景だと思いました。
◆まとめ
- 敷地が広いので結構歩きます。ベビーカーや車いすの方は事前に行ける場所を確認しておくと安心です。
- 温室や屋根のある場所も多いですが、屋外エリアもそれなりにあります。
→雨の日は傘があった方が無難です。(今回は結構強い雨に降られ傘が役に立ちました。)
→寒い時期は防寒対策もお忘れなく!
- 色々な楽しみ方があると思います。
→ワニ・バナナ・植物・かわいい動物などなど・・・。海も見えますよ!
結構歩く・・・
少々古い設備・・・
ワニがあまり動かない・・・(※理由は後述)
など、もしかすると少しマイナスの意見もあるかもしれませんが、これだけの動植物を維持・管理するのは相当大変なことだと私は思いました。(ワニだけで約140頭ですよ!)
そして、熱川バナナワニ園は熱川温泉の恵みなしには成立しません。
その自然の恩恵を受けて生き物達が懸命に生きています。
そんなことを少し感じながら、ココでしか味わえない魅力を是非探してみてください!
ワニ園~ワニの数と種類がすごい!
以前、ワニの半数近くは絶滅の危機にあるという記事を新聞で読んだことがあります。
ですから、ワニの飼育や繁殖は、単なる観賞目的ではなくワニを守ることにつながっていくのではないかと私は思います。
ワニ達を見たら、是非家に帰って図鑑で調べてみてください。
例えば、シャムワニも絶滅危惧種です。
シャムワニと他のワニとの交配種もいましたよ!
私が図鑑などで調べたところによると、熱川バナナワニ園には絶滅危惧種のワニが他にも何種類かいました。
【園にいる絶滅危惧種のワニ】
- ヨウスコウワニ
- マライガビアル(マレーガビアル)←口先の形が面白いですよ!
- フィリピンワニ
- シャムワニ
熱川バナナワニ園の口コミを読んでいると、「ワニがあまり動かなくて残念だった」という主旨の書き込みがちょこちょこ登場します。
確かにあまり動きません。
動いている姿が見たい方は、餌やりタイムに訪問してみてくださいね。(餌やりタイムの日時は公式HPと確認してみてください。)
でも実は、ワニの習性を知ると動かない姿も面白く感じるかもしれません。熱川バナナワニ園の公式HPにワニの習性について書かれていたのでご紹介しますね。
(前略)
引用:熱川バナナワニ園HP
長く動き回ることが苦手ですぐ疲れてしまうので、普段はじっとしていて、近づいてくる獲物を一瞬で捕える、これがワニの習性です。ワニは爬虫類の中ではとても頭が良く、飼育しているワニ達はフェンスがあることを認識し、周囲の状況をじっと見ているのです。
世界最大のワニもいます。気持ちよさそう・・・・
逆に、世界最小のワニも。寒いから、温水から出てこない・・・。
動かない姿もかわいい、こんなワニ!
また、本園・ワニ園の淡水魚コーナー前には、日本にかつていた巨大ワニの化石復元標本があります。驚くほど大きいので、そちらも是非見てください!
なんと、イリエワニより大きい!!
バナナ温室はやっぱり魅力的!
バナナは木ではなく、草なのだそうです。
とは言え、バナナの林の中を歩いているような感覚でした!普段目にしないこの光景は、一見の価値があると思います。バナナも房なりですよ!
レッサーパンダがいっぱい!顔もよく見える!
レッサーパンダが想像以上に多くて驚きました。
しかも、よく見えるのです!
理由は定かではありませんが、1匹ずつ別々の場所で飼育されています。そのため名前も判別しやすくなっていました。
結構お顔も違いますよね。
たくさんいるので、何匹かは近くでじっくり見られると思いますよ!
本当に愛くるしい姿でした!
温室の植物は見ごたえあり!~バナナだけではありません!
植物好きの私は勿論、植物に全く興味のない息子と夫も何かしら楽しめる程、温室には多種多様な植物がありました。
バナナ温室だけが魅力ではありませんでした。
鮮やかな花、珍しい花・・・
水生植物も素敵でした。特にスイレンは楽園のよう!
温室の場所がちょっと離れていますが、開花時期は是非見てほしいです。
インテリアグリーン好きの人は、雑貨屋さんにあるような観葉植物の野性味あふれる姿を見ることができますよ!(観葉植物の温室内でリスも見かけました。)
食虫植物も面白いです!もっとゆっくり観察したかったのですが、温室が狭くて後ろから人が来ると立ち止まることができません。何とか写真だけは撮りました・・・。
時期によって、開花や結実している熱帯果樹も見ることができますよ!
ボードを確認しながら、お気に入りを見つけてくださいね!
疲れたら休憩をしながら、のんびりと・・・
ご長寿アマゾンマナティー~熱川バナナワニ園にしかいない!
マナティーとは、沿岸や河川で暮らす大型の草食哺乳類で、見た目はジュゴンに似ていいます。
円くて平たいうちわのような尾びれが特徴です!
マナティーは3種類います。
他の種類のマナティーは、沖縄の美ら海水族館・三重の鳥羽水族館でも見ることができますが、アマゾンマナティーを見ることができるのは熱川バナナワニ園だけだそうです。
いずれにしても、なかなかお目にかかれない珍しい生き物ですね。
【じゅんとくんの見どころ】(ほんの一部ですがご紹介!)
- 2~3分に一度、鼻で呼吸します。
- 毎日午前10時30分と午後2時がお食事時間。1食に2時間もかけるそうです。図鑑を調べたところ、食べた植物を腸に住む微生物が分解するため、よくおならもするそうですよ(笑)。観察してみてください。
- 好奇心がつよく人懐っこいので、そばに寄って見てみましょう!(今回も息子の顔のそばに寄ってきて暫くガラスごしに息子を見ていました。)
- 毎週金曜日午後2時頃より、水槽の水を抜き、水槽掃除&マナティーの体のアカスリをしています。きっと、飼育員さんとのコミュニケーションタイムでもあるのでしょうね。
マナティーは、基本的には単独行動をする生き物だそうです。また、好奇心が強く人にも興味を持ち近寄ってきてダイバーと遊ぶこともあると図鑑に書いてありました。
じゅんとくんが、熱川バナナワニ園に来たのは、なんと1969年!
飼育下での寿命が70年と言われているそうですので、一生の中のかなり長い期間をバナナワニ園で過ごしているご長寿さんです。
水槽が狭くてかわいそうとか、ひとりぼっちでかわいそうという意見もあるかもしれません。でもきっと、温かい土地で暮らすアマゾンマナティーが日本で元気に長生きをしているということは、飼育環境が整っているということなのだと思います。
飼育員さんや来客したお客様と楽しい時間を過ごしているかもしれません。会いに行った際は是非コミュニケーションをとってみてくださいね!
もっともっと、長生きしてほしいです。
会いに行こう~他の生き物達もいっぱい!
派手な生き物はあまりいませんが、他にも多くの生き物たちが懸命に生きています。
是非、会いに行ってみてくださいね!
◆両生類・は虫類
ゾウガメの裏手にひっそりワニガメ(絶滅危惧種)もいますので、お見逃しなく!
ワニガメは甲羅のうろこがかっこいい!!
◆魚類
うっかり見過ごしてしまいそうな場所に淡水魚がいます。結構大きいものもいますよ!
この魚が川の中を泳いでいたら・・・
と想像してみると楽しめると思います。日本の川の中とは全く異なる景色です!
◆鳥類
鳥類もいますよ!
ランチ・お土産など
ランチは、分園のフルーツパーラーに寄りました。
食事メニューは少なめですが、バナナを使ったデザートなどは豊富です!!
今回は、バターチキンカレー・エビピラフ・ピザを注文しました。
(バターチキンカレーは子供には少しスパイシーだったようです。)
デザートは、チョコバナナパフェ。
熱川バナナワニ園のキャラクター(熱川ばにお)のクッキーが乗っていて、子供が喜んでいました。中のアイスは多分バナナ風味かな。とにかく美味しいです!
フルーツパーラーからは、海を眺めることができますよ!今回は雨でしたが、晴れていたらもっときれいな海が見えるはずです。
お土産は、フルーツパラー1Fの売店で購入しました。
例えば、熱川ばにお君グッズなどオリジナル商品もたくさんあります。
我が家が購入したものは、こちら。
その場で食べることもできる、熱川バナナプリンはかなりお薦めです!
いわゆるバナナ味と呼ばれる味とは違います。フライドバナナのカリカリも絶妙。
熱川バナナワニ園でとれたバナナを使ったフルーツビールも買いました。
香りがトロピカルなビールです!
参考文献~子供用の読み物と図鑑
【子供用の読み物】~生き物好きの息子の愛読書より~
●わけあって絶滅しました。<ダイヤモンド社>
(マチカネワニについて詳しく書かれています。)
本詳細(Amazon)>>
●頂上決戦 水中危険生物 最強王決定戦 <西東社>
(アリゲーターガーについて詳しく書かれています。)
本詳細(Amazon)>>
●戦う水中生物大百科 最強水王決定戦<西東社>
(アリゲーターガーについて詳しく書かれています。)
本詳細(Amazon)>>
【図鑑】
●講談社動く図鑑MOVE は虫類両生類<講談社>
●学研の図鑑LIVE 爬虫類両生類<Gakken>
●小学館の図鑑NEO 新版 魚 <小学館>
●小学館の図鑑NEO 新版 動物 <小学館>
●小学館の図鑑NEO 新版 鳥 <小学館>