マンガでわかる10才までに遊んできたえる算数脳シリーズ「算数脳ずけい」、「算数脳めいろ」、「算数脳パズル」の3冊は、家で「考える力」を楽しく伸ばしたい人にお薦めの本です。
本書によると、思考力を身につけた魅力的な人にインタビューを繰り返したところ、子供の頃、多くの人がパズルや迷路にとにかく没頭したと回答したのだそうです。
また、こんな言葉もありました。
子どもが「考えることが好きになる」かどうかは、世界で一番大好きな保護者のかたの言葉にかかっています。
引用:マンガでわかる10才までに遊んできたえる算数脳パズル250(永岡書店)
つまり、心の底から楽しめているかが一番大切ということなのです。
遊びの感覚で楽しむ工夫をしてあげれば無理強いをする必要もないので、親としても気持ちが楽ですよね。
算数が決して得意でない息子もこう言いました。
自分のお小遣いを出して買ってもいいから、3冊全部やってみたいな!
1冊で十分だと思っていたので、心底驚きました。
この記事では、『マンガでわかる10才までに遊んできたえる算数脳シリーズ』の楽しさの秘密にせまります。
3冊どのシリーズでも、図形センスも養うことができますよ。これも算数脳シリーズの魅力だと思います。
算数脳シリーズの特徴
マンガでわかる!10才までに遊んで鍛える算数脳シリーズには、「算数脳ずけい」、「算数脳めいろ」、「算数脳パズル」の3冊があります。
3冊全てに共通する特徴をまとめてみます。
◆4問1セットの問題なので、ペースがつかみやすい。
1セットごとに、シールを貼るようになっているので、やる気も持続しやすいと思います。
※「算数脳ずけい」は、一部8問1セットの問題があります。
◆1セットの問題が終わると、マンガがあってやる気が出る。
我が子は、問題を解く前にマンガを読んでしまうくらいウケていました。
(※基本的には1セット終了後に読むものだと思います。)
我が子曰く、マンガがあるのとないのとではやる気が変わってくるそうです。
大人がおもしろいと感じるかはわかりませんが、小学生の心を掴んでいるマンガだと思いました。
◆レベル表示や身につく力が表示されていてわかりやすい。
1セットの4問の中でも、問題を追うごとに難易度があがるイメージです。
巻末には、更に難易度の高い問題も収録されています。
身につく算数の力も表示されていますよ。
難しくて、なかなか解けないな。
中には、大人でも手こずる問題もあります。
そんな時はレベル表示がとても参考になりました。
我が家では、例えば1セットの4問中、3問まで解ければOKで4問目はチャレンジ問題としています。
お子様の様子を観察して楽しく取り組めるように工夫してみてください。
と言うのも、楽しむことが算数脳シリーズのポイントだからです。
本書では数理的思考力を育てること以上に「考えることを大好きになってもらう」ことに重点を置いています。
引用:マンガでわかる10才までに遊んできたえる算数脳パズル250(永岡書店)
大好きになれば、自然と数理的思考力も伸びていくそうです。
まずは、楽しむことが大切だと教えてくれる本です。
我が子の場合、「解けない問題は来年解くから、とりあえず3冊全部最後までやらせて!」と言いました。それくらい楽しいそうですよ。
来年本当に解くかはあやしいですが、算数が好きになってくれたら嬉しいです。
①算数脳ずけい~図形を得意分野に!
まず、本書の中にこんなことが書いてありました。
(前略)
引用:マンガでわかる10才までに遊んできたえる算数脳ずけい 270(永岡書店)
それぞれの図形問題ではどのような力が求められているのか、図形問題のどの部分に得意・不得意があるのかといった本質をとらえ、それに合わせて学習することで、図形問題を解くための力は、あとからでも伸ばすことができます。
この本には、イメージする力など、平面図形や立体図形を解くための土台となるような問題が270題も収録されています。
ちなみに、立体図形で求められる力が4種類、平面図形で求められる力が3種類、合計7種類の力に着目してさまざまなパターンの問題が含まれています。
ですから、どの分野に得意・不得意があるのか把握するのにも役立つと思います。
難しい時の対処法
簡単な問題もたくさんありますが、中には結構難しい問題も含まれています。本書は楽しむことを優先している本なので、難問は親子で取り組んでもよいそうです。
我が子も空間認知力があまりないので、最初は苦労しました。
我が家では、学習とは別にこんな訓練もしています。
参考)空間認知力の訓練①
見本を見ながら立体図形の点つなぎをした後に、各面に別々の色を塗る。
(我が子の場合、最初は全くできませんでしたが、繰り返すうちにできるようになりました。)
立体図形の点つなぎプリントは、インターネット上で検索すると見つかると思います。まずは、フリーダウンロードできるものからお気に入りを選んでみてくださいね。
参考)空間認知力の訓練②
我が家ではコグトレパズルという空間認知力などを訓練する本を使っています。
特に「くるくる星座」、「心で回転」、「折り合わせ図形」、「形さがし」、「回転パズル」などの項目が、見えないものをイメージするのに役立つと思います。
本詳細(Amazon)>>
コグトレパズルの詳細は、以下の記事も参考になさってください。
もっと図形を極めたい方・図形が動くアニメーション教材をお探しの方
例えば、中学受験など先を見越して図形の学習をもっと進めたい方は、『玉井式・図形の極』という図形専用教材の無料体験をしてみるのもお薦めです。
『玉井式・図形の極』の無料体験レビューや詳しい申し込み方法は、以下の記事を参考になさってください。
②算数脳めいろ~迷路は思考力を鍛える遊び!
迷路がどうして算数と関係あるのだろう?
そう思った方は、子供が解いている様子を観察してみるとわかると思います。
簡単な迷路なら行き当たりばったりでも解けるかもしれません。ところが、どんどん難易度が上がっていくと・・・
ここがどうしても通れないな・・・。
→通るためには、あそこを変更しないとな・・・。
→あそこを変更したら、更に別の場所も変更しないとな・・・。
難しい問題ほど、思考錯誤の連続でした。
難易度が上がってくると大人でも簡単には解けない問題が出てきます。
普通の迷路だけではなく、立体迷路や、ある法則に従わないと道が見つからない迷路まで、様々な迷路が260題も収録されています!
難しいけど、遊びだから楽しい!
小学生の我が子は、算数脳めいろが一番気に入ったそうです。
③算数脳パズル~いろいろな分野を解いてみよう!
算数脳パズルで言う『パズル』とは、ジグソーパズルのような絵を完成させるパズルとは少し違います。
言うなれば、思考のピースを頭の中で組み立てていくイメージです。
本書にこんなことが書いてありました。
この算数脳パズルでは、「ん?なにをどうすればいいんだ?」という発想の壁に当たってもらうことが目的です。そして、その壁を乗り越えるアイデアが浮かんだときの「あ!わかった!」という快感を知り、その経験によって「考える喜び」を体得してほしいと願っています。
引用:マンガでわかる10才までに遊んできたえる算数脳パズル 250(永岡書店)
平面や立体の図形問題や迷路の他、数や論理の問題など、色々な分野を少しずつ掲載している印象を受けました。出題数は250題です。
あくまでも私達親子の感想になりますが、3冊の中では一番簡単だった気がします。
幅広い分野から出題されるというメリットがある一方、もっと迷路がやりたいとか、中学に向けてもっと図形を得意にしておきたい人などには、少し物足りなく感じられるかもしれません。
下図の付せんが貼ってあるページが、解けなかった問題です。(参考までに。)
我が子のようにマイペースなお子様がいる方は、どうか焦らずに、算数を楽しむことから始めてみてくださいね!