小学生になり椅子に座っている時間が増えるにつれ、我が子の姿勢の悪さが以前よりも目に付くようになってきました。姿勢を良くするならできるだけ早い時期に行った方がよいと思い、日々改善に向けて親子で取り組んでいます。その様子をご紹介したいと思います。
幼い頃から姿勢が悪い・落ちつきがない
幼い頃から姿勢がだらしなかったり、じっと椅子に座っていられず絶えず体のどこかが動いていたり。そのような傾向の方以外はこの章を飛ばして次章へ進んでください。
躾や生活習慣が子どもの姿勢に大きな影響を与えることは確かだと思います。
しかし、それだけではないケースがあることをご存じですか。
我が子は発達に偏りがあったため、幼稚園時代に作業療法に3年間通いました。その中で知ったことは、体の調節力不足や平衡感覚のつまずきにより正しい姿勢を保つのが元々難しい子供がいるという事実でした。
そして我が子がその例に当てはまると指摘されました。
そのような子どもが、『姿勢の悪さ=やる気の無さ』と捉えられ叱られてばかりいると、自己肯定感まで失うそうです。作業療法の先生には、ある程度周囲に許容してもらった方が良いと言われました。
けれども、いくら体の問題があるといっても親が何も指導しなければ、将来困るのは子供自身だと感じました。しかもなかなか周囲には理解してもらえない可能性が高いのです。
ですから、ある程度心身が成長してきた小学生の今、姿勢改善に少しずつ取り組むことにしました。
悪い姿勢の例
前傾姿勢の猫背は体に負担をかけ背骨の変形にもつながることがあります。反対に体を後ろに傾けすぎてしまう反り腰も体への負担が大きい姿勢です。
体の前後の傾きだけではなく、左右の傾きも良くありません。左右どちらかに傾いた姿勢を続けると背骨がS字状にゆがむことがあります。
背骨だけではなく、首の骨も気を付けなければなりません。下を向いたり首を前に突き出した状態で、本やスマートフォンやPC画面などを長時間見続けると、スマホ首(ストレートネック)になることがあります。
姿勢の悪さがもたらすデメリット
姿勢の悪さが体にもたらすデメリットは
◆視力低下
◆疲れやすい
◆眼精疲労
◆頭痛
◆肩こり・上肢のしびれ
◆腰痛・下肢のしびれ
◆背骨の正常な成長を妨げる
◆集中力の低下
などが挙げられます。赤字の項目はお子様の成長にとって特によくありませんし、集中力の低下は学業面に影響が出てくる可能性があります。
躾としてだけではなくお子様の健やかな成長や成績向上のためにも、日頃から正しい姿勢を保つように親から子供へ働きかけをしてあげたいです。
正しい椅子の座り方
椅子の選び方
椅子の選び方について、過去に療育で通った作業療法の先生からポイントを教わりました。
◆足台があるか
足台がないと不安定な体制になりやすく、特に発達に問題がある子供は足をブラブラさせてしまったり、お尻が前方へ滑って背もたれに寄り掛かるような姿勢になってしまうそうです。
足台がある椅子を選ぶとよいでしょう。
◆座面の居心地の良さはどうか
特に発達に問題がある子供は、座面の材質や座り心地にうるさい場合があります。ただでさえ他の子よりも椅子に座っている事が苦痛ですので、クッション性のあるものを敷くとよいそうです。
またクッションが滑ると集中して座れないので、クッションの下には滑り止めを敷くことがおすすめとのことでした。我が家でもアドバイスを忠実に守っています。
◆座面の幅とお尻の幅があっているか
座面の幅が広すぎてお尻の左右に遊びがある椅子は、集中力の低下につながることがあるそうです。落ち着いて座っていられないお子様に対しては遊びは少なくした方がよいと教わりました。
現状座面の左右に隙間があるお宅でも、丸めたバスタオルを挟んだり、新聞紙を詰めた牛乳パックを置いたりすることで調整が可能とのことです。
【追記】
小学4年生から、姿勢矯正椅子も使い始めました。
正しい姿勢の教え方①
正しい姿勢を教えるには、まず子供に姿勢の悪さを認識してもらう必要がありました。そこで、ひもを1本用意して子供の背中にたすき掛けにして結びます。
100均などにある体操着袋に使うようなひもで構いません。我が家には無かったので、大人のイージーパンツについているウェスト調整用のひもを外して使いました。
あまりきつく結ぶと嫌がりますが、かと言って緩すぎると効果がありませんでした。フィットさせてからふんわり結ぶ程度で大丈夫です。一度長さが決まれば次回からは結び目をほどかずに取り付けることができます。
これで猫背にならないわけではありませんが、猫背になると背中に紐の張りを感じるので意識する事に繋がります。
また、姿勢を保つのが元々苦手な子供は、正しい姿勢でいるだけでも筋肉を使い普通の子供より疲れてしまうと作業療法の先生に教わりました。
四六時中ひもを着用させるのではなく、まずは短い時間から行うとよいと思います。我が家では、まず食事の姿勢から改善したいと思い、食事の時にだけ紐を使用しています。
より姿勢をサポートしたい方は、姿勢ベルトなども市販されていますので検索してみてください。
正しい姿勢の教え方②
背中の後ろで手を組むと、自然と背中がのびてきます。長時間の姿勢矯正が難しいお子様にはまず正しい姿勢とはどのようなものかを知ってもらうという意味があると思います。
時折声かけをして背中を伸ばしてあげましょう。
体幹トレーニング
我が家の体幹トレーニングをご紹介します。
ナツメ社の『感覚統合あそび』という本の内容と、習い事の体操教室での遊びなどをアレンジして行っています。
いろいろな雑巾がけ
普通の雑巾がけもよいのですが掃除となるとテンションが上がらない子供もいますよね。
そういう時は競争したり遊びにアレンジしてみると子供は意外と喜びます。楽しく体幹を鍛えましょう。
因みに我が子は、アレンジも楽しいけれど、普通の雑巾がけをしながらたまにコントのように派手に転ぶのが一番好きだと言っていました。
◆アレンジ1 ボート
お尻の下に雑巾を敷いて足だけで進みます。難しい時は後ろに両手をついても構いません。
◆アレンジ2 しゃくとりむし
普通の雑巾がけの体制で、足の下にももう一枚雑巾を敷き、手と足でしゃくとりむしのように進みます。我が子は、なかなかうまくいかない所が楽しいようでうす。
すもうあそび
◆四股を踏む
体のバランスを保つことで軸を作っていくことができます。
実際にやってみるとわかりますが、なかなかに難しいです。股をしっかり開きひざを曲げる1と3の動作すら我が子曰く厳しいそうです。
更に2の足上げ動作にいたっては、フラフラで足が水平にすらなりません。できるお子様は上げる足の膝に手を当てて、もう少し高くまで上げるようにしてくださいね。
◆押しずもう
向かい合って立ち、手のひらを合わせて押し合います。我が家では父親と子供の身長差がありすぎるので、父親が立膝をすることにしています。押すと見せかけて引いたり駆け引きをしても楽しいですね。
◆おしりずもう
我が家で一番盛り上がって長引くのが、おしりずもうです。子供の方が重心が低く有利なので、力が無くても大人に勝てることがあり、楽しみながらトレーニングができると思います。
フロントブリッジ
フロントプリッジは、肘を床につけて写真のような体制を保つエクササイズです。ポイントはお尻を上げ過ぎず、頭から足までまっすぐになるようにすること。
我が子は背筋がないので、主に背筋を鍛えるために行っています。現状では5秒キープするのが精いっぱいですが、頑張って取り組んでいます。
猫背の改善にも役立つそうです。
バランスディスクでトレーニング
◆片足立ち
バランスディスクとは空気の入った円盤状のクッションで、お尻の下に敷いたり上に乗ってバランスを取り体幹や平衡感覚をトレーニングするものです。
我が家ではこのバランスディスクの上に10秒間片足立ちするというトレーニングを行っています。左右両方行います。
◆両足で屈伸
まずバランスディスク上に両足で立ちます。安定したらゆっくりとしゃがみ、その後ゆっくりと立ち上がります。
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我が家では、椅子に座っている時の足置きとしても使用しています。
バランスボールでトレーニング
バランスボールは空気の入った球状のボールです。転がりやすいので我が家では小さな足が4つ付いたバランスボールを使っています。座り心地は通常のものとあまり変わらない気がします。
また、慣れていないと子供が転倒することがあります。できれば親御さんがついてトレーニングしてください。
◆基本姿勢
足が床につくサイズのボールを使ってください。(サイズについては後述します。)
ひざが直角となりボールに対して体が垂直になるように座り、重心の位置を探します。
◆おしりを動かしバランスをとる
おしりの位置を前後左右自由に動かし、落ちないようにバランスをとる練習から始めてみてください。
◆足を浮かせる
慣れてきたらまずは片足をあげてみます。できそうなら両足上げにチャレンジしてみましょう。
我が家では日本学校体育研究連合会認定の足付きバランスボール(45cm)を使っています。45cmボールの対象身長は、1m35cmから1m54cmで、これより大きいサイズも小さいサイズもあります。身長に合わせて選んでください。
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体を動かし、楽しく姿勢矯正をしていきたいと思います。
【追記】
学年が上がるにつれて、バランスボールの上に座って本を読んだり、テレビを見ていることが増えてきました。
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