この記事では、関東・東京のお出かけスポット『足立区立生物園』の魅力を詳しくお伝えしています。
生き物が大好きの我が子に、「TVで紹介されていたからどうしてもここに行きたい」と言われたので、親子で出かけてみました。
「小さい園みたいだけど、本当に行くの?」と思っていましたが、行ってみて納得!!
しかも安いんです!(大人でも300円!)
ここは、子供が『生き物の命の大切さ』や『自然との共生』を学ぶのに最適な場所だと思います。生物園内で飼育されている生き物と、近隣の自然に生息する生き物が一体となっている施設だと感じました。
再入園可能で元渕江公園と隣接しているので、道具さえ持参すれば虫取りや釣りも楽しめますよ。
動物園でも水族館でも昆虫館でもなく、『生物園』という名前なのは、色んな種類の生き物がいっぱいいるからだと思います。小さめのスペースでありながら生き物の魅力を伝える工夫がいっぱい詰まっています。
大きな昆虫ドームはまるで蝶の楽園のよう。
昆虫も身近なものから、タガメ・タランチュラなど珍しい昆虫まで展示されています。
特別天然記念物の『オオサンショウウオ』をはじめ、両生類・は虫類も見ることができます。
人間大の超巨大魚ピラルクーから、チンアナゴ、ウツボといった海の生き物までいるんですよ。金魚だけの入った巨大水槽も、有りそうで無かった感動の水槽でした!
オーストラリアドームではカンガルーにも会えますよ。足立区にカンガルーが!?
とにかく、何だかとてもユニークで、好奇心をくすぐる工夫がいっぱいでした。お土産だってとても個性的。企画した方は本当にすごい!
バックヤードの体験や、期間限定のプログラムも豊富なので、事前に調べてからお出かけしてみてください。
お出かけ前に~駐車場・イベント・ランチ等の情報
【基本情報】
◆開園時間
- 9:30~17:00(2月~10月)
- 9:30~16:30(11月~1月)
◆休園日
- 月曜日
※ただし、休日及び都民の日(10月1日)は開園し、翌平日に休園。 - 年末年始(12月29日~1月1日)
◆入園料
- 大人(高校生以上) 300円
- 小人(小中学生) 150円
※未就学児は無料。70歳以上・障害者(+介助1名)の方は証明書提示で無料。
※当日に限り再入園可能。(受付にお申し出が必要。)
【駐車場~混雑状況など】
生物園の駐車場は、小さいのですぐに埋まってしまいますし、場所が少々わかりにくいです。
- 第一駐車場 駐車台数19台(うち身障者専用スペース1台)
- 第二駐車場 駐車台数10台(EV充電スポット)
※いずれも有料(100円/30分、日最大料金600円)。ただし、障がいをお持ちの方は精算時に証明書ご提示で無料。
生物園の周囲には、有料パーキングがたくさんあります。
いずれも台数は少なめで、バック駐車しないと入れられないスペースしか空いていないという場合もあります。場所にこだわらず、何か所か回って入れられるところに入れた方が無難かなと思います。
また、毎月第三土曜日は、『あだち家族ふれあいの日』で生物園の入園料が無料になるようなので、第三土曜日は時間に余裕を持ってお出かけください。
【ランチについて】
生物園内の休憩スペースは、あまり広くありません。
再入園が可能なので、外に出て隣接の元渕江公園でランチをとってもOK!
また、生物園内には飲み物とパン(※)くらいしか販売されていません。
生物園名物の『生きものパン』(生き物の形をした総菜パンや菓子パン)は2Fミュージアムショップで販売されていますが、お昼時は混雑するので買いたいものが売り切れていることも。
※現在は、土日限定販売のようです。時期によっては販売していないこともあるようなので、ご注意くださいね。
ランチをとりたいと思っている方は、生物園のそばで調達することも可能です。
200~300mくらいの範囲に、
- セブン-イレブン 足立保木間2丁目店
- サミットストア 保木間店
- マックスバリュ エクスプレス 保木間店
- マクドナルド 保木間店(ドライブスルー有)
- ファミリーマート 東保木間二丁目店
- コモディイイダ 竹の塚東店(店内に100均も有)
などがあります。
【プログラムについて】
子供達が参加して楽しめるプログラムがあります。
時期によって内容が異なりますが、開園時に整理券を配布したり、先着順で人数制限をする当日申し込みタイプのプログラムと、往復はがきなどで事前申し込みをするプログラムがあります。
参加希望の方は、行く前に確認しておくと安心ですね。
因みに整理券をもらった後開始時間まで時間がある時は、一度外に出て再入園することも可能です。
また、プログラムによって対象年齢に制限があるプログラムもありますので、ご兄弟がいる方などは注意してくださいね。
【子連れの方】
- ベビーカー・ロッカー
ベビーカーで園内に入ることができます。
入り口のすぐ脇にベビーカー置き場やロッカーもありました。
- 授乳室
授乳室があります。
※感染状況次第で変動があるかもしれませんので、詳細はスタッフの方にお尋ねください。
- トイレ・オムツ替え
子供用トイレ、おむつ替えシートがあります。
\飼育に関わる本を読むと、もっと動物園が好きになるかもしれません。/
生物園はこんなところ~生き物をみせる工夫がいっぱい!
動物園や水族館に行って、
「なんだ、この生き物は何度も見たことがあるよ・・・。」
「せっかく来たのに、隠れていて見えないよ・・・。」
などという経験はないでしょうか?
足立区立生物園は、そのようなことが極力少なくし、生き物の魅力を最大限に伝えようとしている園だと感じました。
小さめの園だからこそ、子供達にそれぞれの生き物の魅力を伝えようとする工夫が随所にありました。
大袈裟かもしれませんが、命って素晴らしいなと感動しました。
身近な生き物も、より魅力的に!
◆金魚
まず、割と身近にいる金魚です。
金魚がいる水族館は他にもあるのですが、金魚を大水槽に入れてドーンと展示しているという話はあまり聞かないですよね。入れるとこうなります。
実際は、縦も横ももっと大きい水槽なんですよ。
”金魚ってこんなに綺麗な魚だったんだな”と改めて気づかされました。
◆観察する工夫
せっかく生き物がいるのに、見えないとやっぱりがっかりしてしまいます。
近ければ近い程、子供のテンションも上がるもの。
例えば、水槽の形状を工夫してすぐ目の前を回遊するようにしたり、
身近すぎるアリもガラス越しに、巣の中の様子や行動を観察できるようになっていました。
このような工夫が随所にあるのが特徴です。
◆チンアナゴ
海底の砂からひょっこり顔を出すチンアナゴは可愛くて人気者!
他の水族館でも見かけますが、ここはチンアナゴを全面に出してアピールしていませんでした。
こんな感じです。
カラフルで思わず見てしまうカクレクマノミやナンヨウハゼ達を見ていたら、いつの間にか登場!そしていつの間にか消える・・・。モグラたたきのモグラみたいで楽しいですよ!
予期せずに面白いものに出会うと、何だか嬉しさも倍増。
この日も小学生中学生が数名、「チンアナゴ!!スマホ、スマホ!」と言ってはしゃいでいました。
◆ニホンリス
リスの展示もユニークで、とても見ごたえがありました!
広場を一周ぐるっと走れるコースがあるんです!
それがまた元気で、ずっと走ってるんですね。早いの何の・・・。
子供と一緒に写真撮影に興じていたら、こんな張り紙が・・・。
ご注意くださいね。
◆大温室
数えきれない程のチョウが舞う、まさに楽園です!
東京だと多摩動物公園にも同じくらいの規模の大温室があるのですが、ここは更にチョウ以外にも目玉があるんですよ!
人に慣れているのか、天敵がいないからなのか、結構人の方に寄ってきて可愛いんです。なぜかずっとついてきたり。
(自分から触るのは禁止されています。)
昆虫好きにはたまらない場所ですが、昆虫が苦手な方は温室はパスしようかなと思ってしまうかもしれません。
でも驚くほど大きな生き物が潜んでいるので、是非行ってみてくださいね!
なぜ温室に、こんな生き物も展示しているの?
こんな疑問を持つ子供がいたら、是非、1Fの図書コーナーで調べてみてください。
(その生き物が、どこに住んでいるのかなどを調べてみましょう。)
そして、この生物園のすごいところは、実際にスタッフがチョウの幼虫やサナギを育てている『チョウの飼育室』という場所がガラス張りになっていて、いつでも観察できるところなんです!
日によってはチョウの飼育体験プログラムに参加することもできますよ!
私は、我が子の影響でアゲハチョウの幼虫を何度も育てたことがあるんです。越冬しないチョウの寿命って意外と短いんですよ。あっと言う間に大きくなってサナギになって・・・。
大温室の中は、短い命を思い切り謳歌するチョウ達でいっぱいなんです。
時には、足元に弱ったチョウが落ちていることも・・・。もしかしたら、飛べなくなったチョウは他の肉食の生き物の餌となるのかもしれません。
ここは、まさに命の大切さを学ぶ絶好の場所ではないでしょうか。
私は虫が苦手ですが、アゲハチョウを羽化させたことがきっかけでチョウが触れるようになりました。飼育すると愛着がわくから不思議です。
こちらの園も昆虫好きにはお薦めです↓
珍しい生き物と出会う喜び!
珍しい生き物もたくさんいますよ!
ほんの一部ですが、ご紹介します。
◆足立区にオーストラリアドーム?
まず、里山を再現しているかのような屋外に突然『オーストラリアドーム』が出現したら、”なぜだろう?”って気になりますよね。
足立区のホームページで調べてみたら、足立区は、オーストラリアのベルモント市と姉妹都市なのだそうです。
オーストラリアと言えばやっぱり有袋類が有名ということで、カンガルーやワラビーがいるんです!
しかも、この生物園の特徴は近くまで行けることなんです。
足元も網目状になっているので下をのぞくことができますよ!
また、ペットショップで人気の鳥、ほっぺが可愛いオカメインコも足立区立生物園に展示されるとこうなります。
ドームの中央付近まで通路が通っているので、比較的近くで巣箱をのぞくこともできますよ!こんなイキイキしたオカメインコを初めてみました。
あと、見逃してしまいそうになりますが、『ワライカワセミ』という鳥もいるんです。通常の青とオレンジのカワセミと違って色は地味なんですが、声がかなり個性的!?
運が良ければ、声をきくことができるかもしれません。今回は、一度だけきこえました!
あ!!あの声はワライカワセミ!!
爆笑してるー。
ちなみにオーストラリアドームのすぐ横にはふれあいコーナーがあります。
羊やヤギなどおなじみの生きものに餌をあげている人がたくさんいました。
『オカメインコ』や『ワライカワセミ』もオーストラリアの生きものだったんですね。
あと、『ヤギ』って高いところにひょいっと乗って身軽なんだなと驚きました!
気になることがあったら、図書コーナーに行って生息域などを調べてみてくださいね。
◆知っていいるようで知らないチンチラ
チンチラという名前は聞いたことがあったんです。
でも、どんな動物かと聞かれたら実はよく知らないことに気が付きました。
実際見ると、めっちゃカワイイです。
小学館の図鑑NEO動物によると、高山の岩場(チリ)に住むネズミ目の動物で、絶滅危惧種に指定されていました。
基本的には夜行性みたいなので、他の動物園だと寝ていて見れないこともあるかもしれません。
でも、足立区立生物園なら、
こんな感じで寝ていてもバッチリ見ることができますよ。
知ってる?
チンチラって濡れると乾かないんだよ!
さんねんないきもの辞典(高橋書店)に載ってがから知ってるんだー。
どうやら寒い高山で体を温めるためふかふかの毛になったせいで、乾きにくいのだそうです。
そして、このフワフワで美しい毛を目当てに乱獲されたせいで、絶滅寸前にまで追い込まれているそうなのです・・・。守ってあげたいですね。
◆魚類
意外な場所に大物がいます!『ピラルクー』です。
本当に大きいですよ。
最大で3mくらいに成長することもあるそうです。
「足立区立生物園に来た時は一体何センチだったか」という情報が水槽の前に書いてありましたので、是非確認してみてくださいね!きっと、驚きますよ・・・。
『テッポウウオ』も見た目は普通のお魚ですが、食事の仕方が独特で面白いです。
◆大型は虫類
多くの人が足を止めていたのは、『ミンダナオミズオオトカゲ』です。
勿論、息子もくぎ付け!
とにかく活発でした!
色々なアングルから見ることができますよ。
オレの一番気に入ってる写真はこれだよ!
鋭くてカッコイイでしょー。
これですか・・・(笑)。
あとは、大きな『リクガメ』もいました。
◆大型両生類
国の特別天然記念物に指定されている『オオサンショウウオ』にも会えます。この日はちょっと眠そうで顔を隠していました。目がとてもユニークで面白い顔なので、機会があれば顔もじっくり見てあげてくださいね。
◆昆虫・節足動物など
昆虫や節足動物も結構いました!
タガメ・タランチュラ・ダイオウサソリ・ゲンジボタル・ヘラクレスオオカブト・ハナカマキリ・・・。
昆虫類が好きな方にもおすすめです。
ヘラクレスオオカブトが昆虫ゼリーを真っ二つに割っていたよー!
凄すぎ!!
うちの息子は何度もそう教えてくれて感動したらしいのですが、後から写真を見たら・・・。
(きっと飼育員さんの仕業だと思われます。)
◆見落としがち『地下展示室』~生きもの好きの子供は是非!
家に帰ってから見落としたことに気付いたのですが、地下に『地下展示室』という場所があります。中には入れないようですが、バックヤードでの飼育の様子を見学できる場所です。
生きもの好きのお子様は是非!
ただし階段ではなくエレベーターで降りる必要があり、見落としがちかもしれません。せっかくなので見学してみてくださいね。
発見する喜び!~周囲の自然と一体化した生態系
◆この虫知ってる?~子供のうんちく
親が見向きもしなかった小さな虫の前で、歓喜の声をあげている息子。
わーすごい!クロカタゾウムシ!!
「これってすごいの?」と聞いたところ、
人間が踏んでもつぶれない最強の鎧なんだよ。
どうやら、生きもの好きの息子が普段読んでいる本で知ったらしいのです。
この手の本を読んでいるお子様は、喜ぶかもしれませんよ。
◆大好きなゴールド見つけた!
わーきれい!!
僕の大好きなキラキラのゴールドだよ。
確かにきれいでした!
オオゴマダラのサナギは上手く撮影できなかったので、フリー画像(AC写真)より。でも本当に金ぴかなんですよ!
ピラニアも図鑑だとここまでキラキラでは無かったので、親子で驚いてしまいました。
◆自然と共生する生物園
屋外には水辺や緑もたくさんあるので、こんな小さな生きものに出会うこともできました。
里山を再現した昆虫ドームの中は、一見何の生きものもいないように見えますが、よくよく目をこらすと1cmにも満たないカマキリの赤ちゃんを発見!!
昆虫ドームのすぐ外にはカエルもいました。
◆バタフライガーデンにて~運が良ければ!
バタフライガーデンという2Fテラスには花や植物がたくさん植えてあり、チョウやミツバチたちに出会うことができます。
この日は、ミツバチの巣箱を開けて作業している姿が見られました。
この日は、スタッフの方がミツバチの生態について説明しに来てくれました。色々教えてくれるし、質問もできましたよ!
女王バチはどうやって誕生するか知っていますか?
私は、知らなかったので「へ~」と感心してしまいました。
食いしん坊の息子は、「ここでとれるハチミツはどうなるのか?何色なのか?」ばかり気にしていました・・・。
で、ここでとれるハチミツは何色なの?
とった後どうするの?
なぜ、そこ?
◆生き物研究室
生きもの研究室では、企画展示を行っています。
今回は、『生きもののうんち』の展示をしていましたよ。
息子は興味無さそうにしていましたが、なかなかじっくり見ることがないのでユニークな展示だなと思いました。うんちは生きものの生態を知る上で非常に大事な情報だと学びました。
今回開催されていたプログラムの一部
足立区立生物園には、毎日開催・曜日ごと開催・毎月開催・季節ごとに開催など様々なプログラムが用意されています!
申し込み方法は、当日申し込みのものもあれば、事前申し込みのものもありますので、実際に行く予定のある方は、事前に確認してからお出かけしてみてください。
例えば、今回(6月中旬)訪れた際に開催されていた季節のプログラムは、『昼のホタル観賞会』でした。
9:30から整理券配布をしていました。
入れ替え制なので整理券に記載された時間まで、園内にいてもよいし、屋外の元淵江公園で遊んで再入園とのことでした。
ホタルの発生時期は関東だと6月中旬なので、この時期ならではの楽しみですね!
ところで、ホタルは西日本と東日本で光る時間帯や光る間隔が違うのをご存じですか?読売KODOMO新聞にちょうど掲載されていました。ここのホタルは東日本のホタルなのかな?
タイミングが合えば、是非観賞してみてくださいね!
お土産・パン~お土産もユニーク!
ミュージアムショップでは、オリジナル商品も豊富です!
勿論かわいいものもたくさんあるのですが、ヘビの抜け殻を丸々容器に詰めて販売していたり、個性的なものもいっぱい!?
私が購入したお土産はこちら↓
息子が購入したお土産はこちら↓
いきものパンもかろうじて買えました。
結構人気で品薄でした。現在土日限定販売のようです。
隣接の元渕江公園~遊具・釣り池・生き物観察に!
足立区立生物園は、元淵江公園という公園の一角にあります。
この、元淵江公園も子供と遊ぶのにちょうどよい公園でした!
春には花見客で賑わうそうですよ。
遊具もあり、虫取りを楽しむ親子連れもたくさんいました。
息子が見つけた生きものはオナガという鳥です。
ハクセキレイなら見たことがあるけど、こんなブルーの尾羽の鳥は家のそばでは見ないよ!
こんな鳥です。人間に慣れているのか、結構そばに近寄れました。
そして、釣り池があるので、釣り道具を持参すれば自由に釣りもできちゃいます!
ヘラブナ・コイ・タナゴなどが釣れるそうですよ!
公園にも生物園にも、目を凝らせばたくさんの生きものがいます。
本当にいろいろな発見ができるお出かけスポットでした!
機会があれば、是非行ってみてください。