【作文ドリル】作文が苦手な我が子に本当に役立った本~苦手な理由の考察も

【作文ドリル】作文が苦手な我が子に本当に役立った本~苦手な理由の考察も ◆学習(小学~)

 
現在小学4年生の息子は、小学校入学以来ずっと作文が苦手です。

例えば、現在このような状況です。

  • 日記の宿題を2、3行書くのに2時間かかってしまうことがある。
  • 作文の授業で丸1時間かけても一文字も書き出せないことがある。
  • 作文のために放課後居残りをすることがある。

など。
 

皆さん周りにもクラスに1人か2人、息子のように本当に作文が苦手で困っているお子様がいるかもしれません。
 
 

この記事では、どうしても作文が書けない我が子と接する中で、

  • 作文が書けない理由は何か?
  • 家庭で取り組める克服方法はあるのか?

等について日々考えながら、年に2~3冊(×4年)のペースで作文の苦手を克服するためのドリルに取り組んできた結果、我が子にとても効果があったなと感じたドリルをいくつか厳選してお伝えしています。
 
 

尚、息子は発達がゆっくりな子供(グレーゾーン)なので、やる気を持続できる負荷の小さいドリル楽しいドリルを厳選しています。
 

現在の息子の様子は、時間をかければ短い作文が少しだけ書けるようになってきました。2年生~4年生と3年間連続で作文の件について個人面談で指摘を受けています。
このような状態なので、高学年に向けても引き続き練習を続けていく予定です。

 

ステップ1:文の決まりを学ぶドリル~まずは基礎を!

ステップ1では、作文を書くのが初めてのお子様や、作文を書くこと自体に抵抗のあるお子様が取り組むための、文章を書く基礎となる入門編作文ドリルを2種類ご紹介します。
 

 くもんのにがてたいじドリル 小学1年生~小学4年生

 

 
一回の量が5分かからないこともある、子供にとって本当に負担の小さい良問ぞろいのドリルだと思います。項目数も30未満なので、毎日取り組んでも1か月で終わるところも気に入っています。
 

我が家では、朝の日課として、1年間くり返し同じ学年のドリルを復習しています。今現在は小学4年生のドリルの2周目を頑張っています。

 
特に、小学2年生・小学3年生のドリルが作文を書く基礎になっています。
文の書き方や原稿用紙の使い方が既にわかっているお子様の場合には、小学3年生のドリルがお薦めです。
 

 

息子の場合、日常会話の中でも、主語と述語を上手く使いこなせないことがあります。ここが曖昧だと、文章の意味が変わってしまったり、相手に伝わりにくいことがありますので、結構大事なところかなと感じます。

 
ちなみに、今現在取り組んでいる小学4年生のドリルは、ある程度文章が書けるようになってからでもよいかもしれません。
 

一応、それぞれの学年の目次のみご紹介しますので、参考になさってください。
  

目次~くもんのにがてたいじドリル 小学1年生~小学4年生

 
 

はじめての 作文力ドリル 小学低学年用

作文の勉強をしていると感じることなく、作文を書くための『超基礎を楽しく学べるドリルです。
 

  • 最初は選択問題からなので取り組みやすい。
  • 徐々に自分で文章を書いていく構成になっているが、殆んどの問題が1~3行程度の文章で済むので書くことが苦痛になりにくい。
  • カラフルで、かわいいマンガもあるので楽しめる。
  • 発想の訓練や構成なども、楽しみながら少しずつ学べるような内容である。

 

※このドリルは入門編なので、ある程度作文が書ける場合には、ステップ2のドリルをお薦めします。

 

ステップ2:実践的!書くことへの抵抗を減らすドリル

ステップ2では、最低限の作文を書くことはできても、どのように内容をふくらませれば良いのかわからないお子様向けの作文ドリルを2種類ご紹介します。
 
 

子どもが一瞬で書き出す! ”4コマまんが”作文マジック

とても斬新、且つ子供受けのよい作文ドリルです。その名の通り4コマまんがを使います!

我が子も、喜んで取り組んでくれます。
 

子どもが一瞬で書き出す! ”4コマまんが”作文マジックの背表紙

 

そもそも、絵があると言葉が浮かびやすいですよね。
 
それに加えて、4コマというのがミソだと思います。4コマあれば、起承転結など色々な展開を表現できるからです。

 

  • 1コマを1段落と考えて、段落分けの習慣づけができる。
  • 絵を見て文章を考えるので、言葉が思い浮かばない子供でも書き出すことができる。
  • 数えきれない程の4コマまんがが掲載されている。
  • 接続詞の使い方などを提案してもらえることで、4コマで起承転結などの作文構成の技術を学ぶことができる。
  • 物語の書き方・生活作文の書き方・行事作文の書き方・卒業文集の書き方・論理的思考力の育て方など、10項目実践的な指導方法が記載されているので、親(指導者)にとっても参考になる。

  

 

【私が感じた注意点】

  • まず、各項目のはじめに書かれている指導方法を親(指導者)がじっくりと読んでから、その後に子供に取り組ませた方が効果的だと感じました。
     
  • 他人が描いた4コマまんがについて文章を書くことは、意外とスムーズにできると思います。
     
    しかし、次の段階として、自分で展開を考える作業は難しいかもしれません。いくつかコマが埋まっていて、最後のオチだけ考えるだけならばできたとしても、4コマ全て自分で考えるのは、息子にとってはまだまだ難しいようでした。
     
    最終的には自分で展開が考えられないと、作文を書けるようにはならないと思います。まずは一歩ずつ、4コマ全てに絵が入っているものから練習し、型を染み込ませる作業をすることから始めてみるのがよいのではないでしょうか。

 
 

作文力ドリル 作文の基本編 小学低学年用

「ストーリーを楽しむうちに、いつの間にか文章を書く練習ができる」というのが最大の魅力だと感じました。

殆んどのページにカラーのイラストがあります。
書かなければならない文章が少ないのも、書くことに抵抗がある子供には非常にありがたいです!
 

作文力ドリル 作文の基本編 小学低学年用

 
また、解答だけではなくアドバイスがとても充実しています。子供にとっても親にとっても心強いと感じました。
 

 
 

※本当に作文が苦手な場合には、低学年用から取り組むことをお薦めします。

 

こんな声かけが息子には役立った!

小学4年生の国語の教科書(光村図書 国語 四 上 かがやき)の中に、『アップとルーズで伝える』という文章が掲載されていました。

このお話は、サッカーの試合のテレビカメラの写し方を例に、広い範囲で写す「ルーズ」と狭い範囲を大きく写す「アップ」の特徴や効果的な使い方などを説明したものです。
 

 

息子の作文や日記を見ていると、「ルーズ」で物事をとらえて終わってしまうことが殆んどなのです。だから、その時の気持ちは?具体的な様子は?・・・というように、ある物事に対して少しずつ掘り下げていく作業が必要になってきます。

その時に、「アップ」という言葉が、息子の中でピンときたようなのです。恐らく学校の国語の授業で色々教わってイメージしやすかったのだと思います。
 

例えば、サッカーであるチームが優勝したとして、「その時のスタジアムの雰囲気はどんな感じだろう?」から始まって、
 

 

では、「勝者の様子はどうだったのか?」、「敗者の様子はどうだったのか?」、そして「見ていた自分はどう感じたのか?」というように・・・。
 

 

特に作文を書く場合には、物事は具体的であればある程、書きやすいと思います。これは、息子を見ていて気が付いたことです。
 

エピソードが具体的である程、作文は書きやすい!

 

 
 

尚、「アップ」とは逆に、自分は知っているけれど読んでいる人は何のことだかよくわからない場合には、状況説明など全体像がわかるように書かなければいけない時があります。このような時も、「ルーズで書いてみよう!」という言葉で理解できました。
 
 

作文ドリルだけでは対応できなかったこと

息子の場合、作文ドリルだけではどうしても対応しきれなかったことがあります。

 
ドリルの中の絵やマンガを見ながら登場人物の気持ちを表現する、あるいは今自分が感じていることを表現することは少しだけできるようになりました。

問題は、過去の出来事を思い出す場合です。
「今目の前にあることしか頭にない」息子にとって、過去の出来事を思い出すこと自体が難しいのだそうです。それに加えて過去の感情まで思い出さなければならないとなると、もうお手上げとのことでした。
 

「楽しかった!」「悔しかった!」というようなはっきりとした感情があれば思い出せることもありますが、印象の薄い出来事の場合、「へぇと思った」「ふぅんと思った」「別に何とも思わなかった」というような曖昧な表現になってしまうことが多いです。
 

他者の気持ちを想像することも同様に苦手です。
 

「もやっとした曖昧な気持ち」を言葉に置き換える作業は、まだまだ子供一人では困難な状況です。

これは、作文に限らず、社会の中で生きていく上での息子の課題だと思っています。

【まとめ】~なぜ作文が苦手なのか理由を考える

色々と作文関連のドリルに取り組む中で気が付いたのは、作文を書く力と一口に言っても色々な段階があるのだということです。

ですから、子供がなぜ作文が書けないのか、どこでつまずいているのか理由を考えることが大切だと思いました。
 

私が感じた作文を書くイメージは、次の通りです。
 

 

A教材

  • くもんのにがてたいじドリル
  • はじめての作文力ドリル 小学低学年用

 

B教材

  • 4コマまんが作文マジック

 

C教材

  • 作文力ドリル 作文の基本編 小学低学年用

※本当に作文が苦手な場合には、低学年用から取り組むことをお薦めします。
 
 

基礎とは、

文を書く決まりや原稿用紙の使い方などです。
 

選ぶ力とは、

書きたいエピソードを選んだり、さらにその時の気持ちや状況をより具体的に考えていくことです。
 

組み立てる力とは、

段落分けや、起承転結などの構成を考えていく力です。
 

表現する力とは、

例えば比喩などの作文技術です。
(作文を書き出すことがなかなかできないお子様の場合には、後回しでもよいかもしれません。)
 
 

息子の場合、選ぶ力、つまり書きたい内容を選んだり具体化していく作業がとても苦手です。恐らく、これが作文が苦手な最大の理由だろうと思います。

 
今、目の前にいる子供の、作文が苦手な理由をじっくり観察することがとても大事だと感じました。苦手な理由が見つかれば、対策も少しずつ見えてくる気がします。

すぐに作文が書けるようにはならないと思いますが、我が家でも引き続き楽しみながら頑張っていこうと思います!