神奈川県小田原市の豊かな自然の中にある、神奈川県立 生命の星・地球博物館は、「地球と生命」、「自然と人間」の共生をテーマとした自然史博物館です。
生命の星・地球博物館は、小学館『キッズペディア 地球館 生命のひみつ』という地球の歴史に関する図鑑の監修も行っており、まさに地球について学ぶのに最適な博物館だと思います。
常設展は中学生以下が無料で、ライブラリーや15分~20分のミニシアターは誰でも無料で利用可能です。
地球など、星にも人間と同様に寿命があります。そしてまさに今、私達は地球の歴史の一部を生きています。地球誕生から46億年の過去歴史を知ることで、今をどう生きるのか、これからどう生きていくのか、子どもが自分で考えるきっかけになるかもしれません。
エントランスでお出迎え
生命の星・地球博物館は、展示スペースに入る前のエントランスがとても素敵です!
小学生の息子は、この博物館に来る度にここで一度足を止めて写真撮影などを楽しんでいます。
吸い込まれそうな天井や、
巨大な生き物たちに驚かされます。
地球誕生~生命の誕生へ
常設展は、「地球の誕生」からスタートします。
マグマにおおわれていた地球は、いかにして水の惑星になっていくのでしょうか。
そのヒントとなる隕石なども展示されていました。
小学生の息子は興味がないようで、すたすたと素通りでした・・・。もっとゆっくりと見たかったのに残念です。興味のある方は、是非じっくりと見学してくださいね。
地球の激しい運動が作り出したなんて、にわかには信じられない程、美しい岩石も魅力的でした。私は、こういう展示はいくらでも眺めていられるのですが、息子は生き物の方が好きだそうです。
上図の真ん中の写真は、砂漠のバラ(デザートローズ)と呼ばれるバラの形に似た鉱物です。とても不思議な形なので、興味のある方は是非実際に見てみてください。不思議な石がいっぱいです!
宝石のような鉱物だけではなく、天井に届くほどダイナミックな岩石の景観も見事に再現されています。大きすぎて、うまく写真には納められませんでした・・・。是非実物を!
他にもちょっと気になったのが、サハラ砂漠の砂!?
サラサラで、結構赤味がかった色でした。
巨大なアンモナイトの壁は、幅8m高さ3mもあり、巨大な地層面を再現しているので、とても迫力があります。また、アンモナイトと一口に言っても、サイズも形も本当に様々でした!
いよいよ生命が誕生し、繁栄していくコーナーへと続きます。
剥製や骨格標本がいっぱい!
水中の生き物、魚類の剥製は丁寧に着色してあり、色がとてもリアルです。
特に目を引いたのは、3~4mのリュウグウノツカイ!
小田原沖に漂着した個体ですが、体の後ろ半分がちぎれて無かったようです。だから、後ろ半分はレプリカなのだそうですよ。(継ぎ目がないか確認してみてくださいね。)
陸に上がって繁栄した古生物と言えば、何と言っても子どもに人気の恐竜です。
神奈川県立生命の星・地球博物館には、恐竜の骨格標本もありますよ!
一番大きな恐竜の骨格標本は、28mもあるデュプロドクスです。
(このデュプロドクスの原標本はアメリカのカーネギー自然史博物館にあるそうです。)
天井から吊り下げられたマッコウクジラの大きさも驚きなのですが、地上で最も大きな飛行動物ケツァルコアトルスの大きさには度肝を抜かれました!
とにかく大きいです!翼を広げるとなんと10m!
名前は知っていましたが、実際に大きさを見ると、想像を軽く超えるサイズ感です。
恐竜絶滅後に繁栄したほ乳類の剥製もたくさん展示されています。
動物園に行っても、爪の先や毛の生え方など間近で細部をじっくりみる機会は少ないので、ゆっくり見てきました。
近くでなかなか見られない珍しい生き物や
迫力のある生き物まで
猛獣よりも迫力があって驚いたのは・・・
トドのオスでした!
トドってこんなに大きかったの?
人間の進化を語る上で欠かせない霊長類の剥製も、非常にたくさん展示されています。
息子は、ほ乳類の剥製が怖いそうです。
私も、細部を観察できる楽しさと生命のはかなさとを同時に感じてしまいます。しかも、どこに住んでいたのか、どうして剥製になったのかとか余計なことが頭をよぎってしまい・・・。
生と死を繰り返しながら、今日に至るまで続いてきた生命の営み。
私にとってここは、展示テーマの通り、『生命を考える』場所でした。
植物や昆虫も見ごたえあり!
神奈川県立生命の星・地球博物館は植物の展示も見ごたえがあります。
コームパッシア・エクセルサというマメ科の巨木が、天井につかんばかりにそびえ立っています。この木は、熱帯雨林に生えている超高木だそうです。
自然界では70mにもなる木をそのまま切って展示するなんて、驚きです!
地面から浮いているので、下に入って根っこを観察することもできますよ。この大きな幹を支えるための板状の部分(板根)がとても特徴的でした。
世界最大の花、ラフレシアもありました。
そして、昆虫の標本も美しい!
昆虫が苦手な方でも思わず足を止めてしまいそうな程、インパクトがあります。
色々な色に輝いて見える構造色の昆虫や、鮮やかな色彩の昆虫がたくさん!
苦手な人は、ちょっと体がムズムズしてしまうかもしれませんが、子どもが大好きなカブトムシなどもいますよ!
息子は、木の葉に擬態している虫たちを一生懸命探していました。
神奈川の自然や自然との共生について
3Fの神奈川展示室では、神奈川にいた生き物だけではなく、大地の生い立ちについても学べます。
また、人と自然の関わり方や共生について学べる展示もあります。
二ホンオオカミの剥製の背後では、既に絶滅してしまった生き物のリストが画面上に映されています。
息子は、悲し気なBGMとオオカミの姿が怖かったようで、逃げてしまいました・・・。
自然との共存について親は何を教えればよいのか。
出来れば親の価値観を押し付けるのではなく、自ら何かを感じとってほしいのですが、何かを感じてくれたのかどうなのか。よくわかりませんね、子どもって(笑)。
小学生の息子が、「またいつか来ようね。」と言ったので、どの展示が一番楽しかったか聞いてみました。
ちょっと意外な答えだったのが、こちらです。
暗い森の中では良く見えない昆虫たちを、ライトを点灯させて探すという展示です。
森に限らず、私達の周りには無数の生き物達の営みがあるのだと改めて感じました。
ミニシアター&ミュージアムライブラリー
生命の星・地球博物館には、無料で見ることができる『SEISAミュージアムシアター』というものもあります。
上映時間は15分~20分です。
客席もとても広々。しかも三連休の初日だというのにガラガラでした(笑)。ゆっくり観ることができてお薦めですよ。
私達は、『生命の星・地球 奇跡の旅立ち』(15分)を見ました。
(上映内容は時間によって異なります。)
2階には、ミュージアムライブラリー(図書室)もあります。
貸し出しは無いそうですが、閲覧やコピーは可能です。
こちらもまた、ゆっくりできてお薦めです。
息子は、図書館に行かなくても読める本を楽しんでいました(笑)。
私は、生命の星・地球博物館の展示解説書を読みたかったのですが、他の方が読んでいたので別の本を。
ランチやお土産など
【ランチ(食事)について】
ランチ(食事)がとれる場所は2か所あります。
また、持参した場合には、館内で食べられないため3Fのテラスか1Fの正面芝生広場に行きましょう。
①ともしびショップ「喫茶あーす」
1Fミュージアムショップの奥にある喫茶店です。
数名入るといっぱいになってしまう程小スペースで、回転もそれ程早くないので、のんびりと順番を待つ感じです。
食事のメニューは少なめです。地元の手作り品なども店頭で販売されており、とてもアットホームな雰囲気でした。
息子と私は、地層をイメージして作られた『地層パフェ』というパフェを食べました。
見た目も凝っていますが、予想をはるかに超えてに美味しかったです!
(私達が入った時には、殆んどのお客さんが頼んでいました。)
上に乗っている岩石みたいなクランチチョコ?の食感が最高で・・・。
(確認していませんが、もしかしたら、このチョコもミュージアムショップでも販売されているかもしれません。)
②レストラン「フォーレ」
しっかりと食事をとりたい方は、3Fにあるこちらのレストランで。
メニューも豊富で、眺めも最高です!
③テラス&芝生広場(晴天時)
食事を持参した場合には、ラウンジを含め館内で食べられません。
3Fのテラスか1Fの正面芝生広場に行って屋外で食事をとりましょう。
私達は、3Fテラスで外の景色を見ながら持参したおにぎりを食べました。
【お土産について】
1Fにあるミュージアムショップは小さめですが、オリジナル商品もありました。
また、展示解説書もミュージアムショップ内で購入することが可能です。
息子は恐竜のおもちゃ、私は鉱物標本をお土産として買いました。
「またいつか来たい」と息子が言っていたので、次回来ることがあれば、展示解説書を買って帰ろうと思います。
\ 地球の歴史を知る・大人になっても使える /