【社会面に不安のある子】本レビュー『社会面のコグトレ~認知ソーシャルトレーニング』

【社会面に不安のある子】本レビュー『社会面のコグトレ~認知ソーシャルトレーニング』 ◆学習(小学~)

 
コグトレとは、「認知○○トレーニング」の略称で、学校や社会で困らないように、

  • 社会面
  • 学習面
  • 身体面

の3方面から子どもを支援するためのプログラムです。
 

今回ご紹介する、『社会面のコグトレ・認知ソーシャルトレーニング』という本は、この3方面の中の社会面についてトレーニングを行う本で、①と②の2冊から構成されています。
 

 

例えば、我が子のように、

  • 感情コントロールが苦手
  • 人とのコミュニケーションが苦手

等の理由で、困っている子ども向けのトレーニング本になっています。
 

社会面のコグトレ~認知ソーシャルトレーニング①

取り組み始める前に・・・

まずそれぞれの章の概要を、トレーニングを始める前にじっくり読むことをお薦めします。

例えば、

  • トレーニングの背景
  • トレーニングの必要性
  • トレーニングの構成
  • トレーニングの具体的な手順

などが、かなり詳しく説明されています。
 

 

感情をペットボトルに例える教え方や、物事のとらえ方一つで感情が大きく変わってくることなど、大人の私にとっても役に立つ情報が満載でした。
 

人間関係でよく悩む大人の方にもお薦めです。

   

では段階式感情トレーニングと危険予知トレーニングについて学べます /

 

その1.段階式感情トレーニング

『社会面のコグトレ・認知ソーシャルトレーニング①』では、感情をコントロールすることが苦手な子供のために、段階式で感情トレーニングを行います。
 

自分の気持ちを直面化させ、表現するのはとてもしんどいことなのです。言われてすぐに気持ちを言えるようであれば、そもそも感情トレーニングの必要がない子どもたちです。

引用:社会面のコグトレ・認知ソーシャルトレーニング①

 
このような記載がありました。
 

我が子はよく、「自分がどんな気持ちかわからない」と言います。自分の気持ちがわからずに他人の気持ちを理解するのは困難だし、そもそも自分の気持ちがわからないとはどういう状態なのだろうと疑問に感じていました。
 

この記述を目にした時、「そういうことだったのか」と腑に落ちたような気がしました。
 

一足飛びではなく、段階的にトレーニングすることに大きな意味があると感じました。

 
感情はいくつもの段階に分かれていますが、簡略化すると3段階程度に分けられると私なりに解釈しました。

 

子供が今どの段階にいるのか、社会面のコグトレに取り組む中で観察してみてください。きっとある程度の傾向が見えてきて、今後の支援の手がかりになるのではないかと思います。

 

その2.危険予知トレーニング

危険予知トレーニングに関しては、必要性を感じないお子様もいるかもしれませんが、我が子にはとてもありがたいトレーニングでした。
 

なぜならば、我が子は、

  • 注意力がない
  • 何かを考えていると、他のことが頭に入らない

などの特徴がとても強いからです。
 
 
幼児から現在(小学4年生)に至るまで、何度も危ない目に遭遇しています。特に交通安全に関しては切実な問題となっています。
 

 

  • 子どもの命を守る
  • 周りの人々に危険が及ばないようにする

そのために、とても重要なトレーニングだと感じました。
 

しかも、なぜか我が子は、このトレーニングが一番好きなのだそうです。
 

危険予知トレーニングが一番楽しいから、もっとやりたい!

(理由はよくわかりません・・・。)

 

ゆくゆくは、通学路など身近な場所の危険を一緒に考えみるとよいのではないでしょうか。

 

まとめ ~ 認知ソーシャルトレーニング①

『社会面のコグトレ・認知ソーシャルトレーニング①』を取り組んでみた感想をまとめてみます。
 

  • 興味が持てない場合は無理強いしない
    架空の設定を自分事と捉え直すことが難しい場合がありました。そんな時我が家では、本の設定にはこだわらず、身近な登場人物や設定に替えて取り組みました。
     
  • 子供の思考パターンを観察する
    ある程度取り組んでいると、こういう場面では我が子はこういう捉え方をする傾向があるんだという具合に、子供の思考パターンが少しずつ見えてきました。子供を観察することで、今後の対処法探しに役立つと感じました。
     
  • 色々な考え方や関わり方があると学ぶきっかけ作りに
    コグトレをやれば、直ちに考え方が変わるわけではないと思います。
    ただ、子供自身も自分の考え方の傾向が見えてきたようで、「この言い方って僕っぽいよね?」「僕ならこう言ってしまうけど、これって言っちゃいけないセリフかも」などと言うことが増えてきました。
     
  • 大人にも役立つ思考法
    例えば、友達がこちらを見てヒソヒソ話していたら、あなたならどう感じますか?
    「何か、私の悪口を言っているのではないか?」と思うのか、「たまたま目が合っただけで、別に自分のことなど話していない」と思うのか・・・。
    捉え方一つで感情が大きく変わってきます。取り越し苦労をしてしまう前に、思考パターンを分析したり、思考を修正することは、生涯に渡り役立つ訓練だと感じました。

 

認知ソーシャルトレーニング②について

『社会面のコグトレ・認知ソーシャルトレーニング』では、

  • 対人マナートレーニング
  • 問題解決トレーニング

について学ぶことができます。
 

現在取り組み中なので、全て終了したらレビューを追記したいと思います。

 
では対人マナートレーニングと問題解決トレーニングを学べます /