子どもと一緒に神奈川県の相模湾周辺で、よく貝拾いやビーチコーミングをしています。初心者でも意外と色々とれるので楽しくなってついつい拾っていると、「拾った貝はどうするの?」という問題に直面することがあります。
私は、板やコルクボードに接着剤で綺麗に並べて貼って標本風にしたり、額に入れてアートにしたりしたいのですが、子どもが手に取って触ったり表と裏の模様の違いを楽しんだり出来なくなってしまうので、残念ながら今のところできません。
100円ショップにあるようなプラスチックの透明容器に入れてコレクションケース風にするのも憧れるのですが、プラスチックをあまり使いたくないので実現できず・・・・・・。
少し前に、神奈川県江の島の真冬の磯に、タカラガイを探しに行ってきました。今回はタカラガイ探しの事と我が家流の貝の収納法や飾り方などをお伝えしようと思います。
冬の貝拾いタカラガイ探し
タカラガイという貝をご存じでしょうか?お子様なら「あつまれどうぶつの森」に出てきて耳にしたことがあるかもしれません。
表面の模様や質感が美しく、土地によっては通貨としても用いられるという巻貝です。偕成社の「ぼくたちいそはまたんていだん」とい本でタカラガイの魅力を知って以来、親子で集めています。
大きさも柄も種類が豊富で、何と言ってもツヤツヤの表面が魅力です!
タカラガイは夜行性なので、見つけにくいのですが、寿命が尽きて砂浜や岩場に落ちていることもたまにあります。そんなに頻繁に出会えないところがまた魅力なんです。
ところが冬になると岩に吸い付く力が弱まり、岩から落ちて捕食されるために岩場にたくさん落ちていると、本に書いてありました!!寒いけど行くしかない!!
1~2月頃、ワクワクしながら神奈川県江の島の稚児ヶ淵に行ってみました。ところがなかなか見つからず、カニなど他の生き物を捕りながら探すこと1時間。ようやく1個発見!!
数は少ないですが、今までとった中では一番大きなタカラガイでした。本で調べたところ恐らく「オミナエシダカラ」に似ていました。
タカラガイの生態、種類、採取方法など色々な情報がこの本一冊で十分に得られます。タカラガイに関するページは10ページ以上!絵本と言っても図鑑並みの充実度です。タカラガイ以外にも一般的にとれる貝類がほとんど出ていて、子どもも大人も楽しめますよ!
タカラガイだけをもっと詳しく学びたい方は専門書を!名前を調べるだけではなく生息域や生態など幅広い知識が得られます。
拾った貝の名前を効率よく調べたい時はハンドブックを!ハンドブックと侮ることなかれ。私が今までに拾った貝はほぼ載っていました。
お気に入りの貝を見つけて集めてみると楽しいですよ!
貝に興味のある方は神奈川県の真鶴にある『遠藤貝類博物館』も、私のおすすめスポットです。
貝の下処理・飾り方など
私は基本的には生きた貝はとりません。もし生きた貝をとる時はとってよい場所かを確認した上でとりましょう。採取禁止の看板がある場所もありますのでご注意ください。
そして特に巻貝などは奥が見えにくく、中身が残ったままだと臭います。時には、中からヤドカリが出てくることがあるので、よく確認しておきましょう。
持ち帰ったら洗浄など下処理が必要なので、その方法や貝の使い道などをお伝えしていきます。
下処理
面倒に感じますが、のんびりやればよいので大丈夫です。因みに私は、殆ど煮沸や漂白はしていません。
①水で洗って選別
まず真水で洗いながら、割れた貝などを選別していきます。砂浜で拾うと洗っても洗っても砂が出てくるのでザルとボールなどで何度か洗うと便利です。また、桜貝のように薄くて繊細な貝は割れやすいので、別にしておくと安全です。
注)貝の中身が入っている時は、先端の尖ったドライバーや安全ピンのようなもので中身を出しておいてください。
②塩抜き
1日真水に漬けて塩抜きをしましょう。この時たまに出てきてしまうのが、子ガニやヤドカリちゃん。海でないと生きていけないので、持ち帰る前によく確認してください。
③臭いや汚れチェック
生臭い臭いがないか、汚れがないかチェックします。軽い汚れなら歯ブラシに歯磨き粉を付けたり重曹を付けて磨けば取れますが、気になる方は④の煮沸か⑤の漂白を行ってください。
④気になる方は煮沸を
鍋で5分~10分煮沸消毒してください。
⑤気になる方は漂白を
塩素系(酸素系NG)漂白剤で1日くらいつけ置きしてください。その後は入念に洗い流してください。特に巻貝など奥が深い貝はうまく洗えないので、しばらく真水に漬けておくと安心です。
⑥乾燥
少なくとも1日、巻貝などはできれば2~3日干して完全に乾かします。
飾り方など
額に飾る
一番よくやるのが、少し厚みのある写真立てに貝を入れて、綿や脱脂綿などをギュッと詰め込んで飾る方法です。なかなか思い通りの位置に配置できなかったり、貝を追加する時に少々面倒ですが、細かいことを気にしない方であれば、こんな感じのものができますよ!
色々と使える~工作
定番の紙粘土に埋め込む工作や、フォトフレームに接着剤で貼る工作の他にもこんな使い方もあります。
二枚貝の内側を装飾すれば貝合わせ風の工作もできますよ。アクリル絵の具で着色後、千代紙をボンドで貼っています。
子どもの工作なら、油性マジックやポスカでペイントするだけでもカラフルでかわいいものが作れると思います!
集めているタカラガイと桜貝
集めているタカラガイと桜貝は、子どもと一緒に作った塩の結晶と一緒に小瓶に入れて飾っています。子どもがすぐ手に取って楽しめるようにしてあります。
アクセサリー
貝は加工が少々大変なので、穴あけにはルーターとい電動工具があると便利です。
いきなり工具を買うのもちょっと不安という方は、もともと穴の開いた貝を使うという方法もあります。砂浜に落ちている貝の中にはツメタガイという貝に穴を開けられて捕食された貝が、結構な確率で落ちています。
アクセサリーやキーホルダーを作るのであれば、元々空いている自然のままの穴を使うと便利です。
私は自然のままが好きなのであまり磨きませんが、やすりで磨けば貝によっては螺鈿細工のようなキラキラした面が出てきて綺麗ですよ!
ただで形も色もユニークな貝が手に入るなんて、本当に貝は海の宝石みたいです。海に行く機会があれば是非ビーチコーミングや貝拾いを楽しんでみてくださいね!