私には『前を向き一歩踏み出す勇気がほしい時』『道に迷った時』に、何度も読み返す本があります。
それはアドラーの心理学をわかりやすく説いた『嫌われる勇気』という本です。
この記事では、『嫌われる勇気』を読んだ感想などを掲載しています。
どんな自分でもありのまま受け入れる私の友人
私には、憧れるほど『例えどんな自分であってもありのままを受け入れる』ことが自然にできる素敵な友人がいます。
割とうじうじと悩んでしまう私が相談事を持ちかけた時、お薦めの本として紹介してくれたのが、『嫌われる勇気』でした。友人曰く、仕事の人間関係でとても悩んでいた時、心の持ちようを教えてくれた本なのだそうです。
それが、この本『嫌われる勇気』と出会ったきっかけです。
最初は抵抗感が~理解するのにも勇気と時間が必要
私は30代後半まで、自分の性格は生い立ちによる影響が大きいと考えていました。
ところが、生い立ちの面で多くの共通点がある友人と私とでは、まるで性格が違っていました。
私は自分に自信が持てず人目が気になって仕方ない人間。一方、友人は自分は自分であるとありのままを受け入れて他人の目も殆んど気にしない人間です。
私のように過去に囚われてなかなか抜け出せない人は、最初はこの本に抵抗感を抱くかもしれません。少なくとも私は、読み始めのうちは、自分が信じていたものが否定されてしまうような感覚を感じてしまったのです。
そんな時は、100%理解しようとせず、まずは実践できそうなところからやってみるくらいの緩い気持ちで読むと良いのかなと思いました。
私が見つけたもの~迷った時の道しるべ
この本に書かれている考え方は、複雑に見えてもとてもシンプルでした。
この本から、私が見つけた『人生に迷った時の道しるべ』は、次の2つです。
①他人に貢献できているかという視点
主婦をしていると、自分のことを社会に貢献していない人間だと感じてしまう瞬間あります。しかし、この本を読んでいて大きな発見がありました。
仕事をすることだけではなく、自分の行動はどこかで誰かと関わり、巡り巡って誰かの役に立っているのではないかという視点です。何を買うのか?どんな言葉を発するのか?そういう日常の小さな行動の一つ一つが誰かと繋がっていると気付いた時、目の前に広がる世界が変わって見えてくる気がしました。
だから、迷った時は『自分の行動がちゃんと他人に貢献できるものであるのか?』自問自答し、誰かに貢献できる行動であると判断できたなら、自信を持って進めば良いと思うことができるようになりました。
②今日を精一杯に生きたかどうかという視点
過去を振り返るから辛くなる。未来を見ると不安になる。誰かと比較すると自分が見えなくなる。
では、どうすれば良い?と考えて答えに詰まってしまう私でした。
しかし、この本を読んでいく中で、そんなに深刻に悩んでいるのは時間がもったいないなと感じてしまったのです。
もしも今をこれ以上ないくらい精一杯生きているのならば、そもそも過去も未来も他人も気にならないのかもしれません。そんな暇がきっとないでしょうから。
精一杯生きているのに、理想の自分になれないという葛藤もありますが、理想の自分になることを最終目的とせず、理想の自分に一歩ずつ近づいている過程に目を向ければ、得るものがきっとあるはずだと思えたのが大きな収穫でした。
まとめ~嫌われる勇気
アドラーの心理学と初めて出会った人は、最初は受け入れにくいと感じるかもしれませんし、理想論を語っていて実行することは困難だと感じる方もいるかもしれません。
この『嫌われる勇気』という本は、読んでいる途中で読むのが辛くなる方もいるかもしれません。でも、仮にそうであってもそこをぐっと堪えて最後まで読んだ時、何か一つは人生の秘訣のようなものを見つけられる本でした。
そして、人生に迷っている時、一歩前へ踏み出す勇気を与えてくれる本だと思います。

『嫌われる勇気』は決して新しい本ではありませんが、今も尚読み継がれ、海外にもその人気が広がっているそうです。
私も以前よりは、『ありのままの自分』を受け入れられるようになったと思います。本を薦めてくれた友人に深く感謝したいと思います。