木綿布と蜜蝋(みつろう)からできた環境にやさしいエコラップは、とてもかわいいキッチンアイテムです。洗って繰り返し使え、くたびれてきたら土に埋めれば自然に還るところも魅力です。
この記事は、市販の『蜜蝋(みつろう)ラップ』を半年以上使っている私が、蜜蝋ラップの特徴やおすすめの使い方をお伝えしながら、自分好みの布で自宅で作れるかも検証しています。
作った感想は、
Sサイズ⇒「こんなに簡単!楽しい!!」
Mサイズ⇒「あれ、少し難しくなった・・・。」
Lサイズ⇒「色々とコツが必要で、難易度が高い・・・。」
「でも、お気に入りの布だと台所仕事がやっぱり楽しい。」
こんな感じでした。
作り方のポイントを失敗例を挙げながら詳しく説明し、更に環境問題について子どもと語ってみた話などをお伝えしていきます。
蜜蝋ラップの使い方
蜜蝋ラップは、木綿布を蜜蝋でコーティングすることにより、防水効果を発揮し、天然の抗菌作用も期待できるものです。人肌に温まると柔らかくなるので、手で温めながら食材に密着させて使います。
ただし、洗い方・使い方にはちょっとしたコツも必要なんです。
私は脱プラに少しでも貢献したいという思いから蜜蝋ラップに興味を持ったのですが、実際使ってみないことには使い勝手もわからないので、まず市販品(Amazon)を購入して自分でも使いこなせるか試してみました。
◆用途
おにぎりやサンドイッチなどの食材を包んだり、食器にふたをしたり、野菜の切り口を塞いだり、通常のラップのような使い方が可能です。
ただし、熱に弱いので熱いものは包めません。
◆使い方
常温か冷蔵品を包みます。両手で蜜蝋ラップを包み込むように温めると食材や食器に密着させることができます。
食器だとこんな感じ。
野菜だとこんな感じです。
サイズ感は、パプリカ半分は20cm角、キャベツ半分が33cm角です。
蜜蝋が剥がれてくるまで1年程繰り返し使えるとされています。うちは半年なのでまだまだ現役です!
◆洗い方
基本は水洗いのみ。気になるようであれば優しく少量の洗剤で洗います。
蜜蝋には天然の抗菌効果があるのであまり気にする必要はないようです。気になる方は、再度アイロンをあてることもできますが、私は半年間ほぼ水洗いのみです。
ただし、基本は水洗いで熱湯もNGなので、油の多いものや生ものは包まない方がよいでしょう。
◆半年使ってみて不便だと思う点 & 私の使い方
- 中身が見えない。
- 密着性が通常のラップに比べて低いので、乾燥しやすい。
- 何枚も必要である。
- 柑橘系(酸)・生もの・油が多いものには適しておらず、用途が限られる。
- 冷凍には対応していない。
- 熱いものは包めない。
※野菜の色素などが付着することはありますが、問題なく使えています。
※稀にカビなどが発生することもあるようです。(私はまだありません。)
そんな時は、蜜蝋ラップをクッキングシートに挟んでアイロンをあてましょう。
以上のことから、私が使いやすい使い方は現在こんな感じです!
・もっぱら野菜を包んでいる。
・サラダなど汚れにくいおかずの時は、乾燥防止として食器のふたにしている。
・おしぼりなど軽く濡れたものを包んで、持ち歩く。
冷蔵庫がカラフルになって、気持ちが上がりますよ♪
蜜蝋ラップの作り方
【準備するもの】
◆木綿布
平織の布が使いやすいと思います。今回は20cm角、24cm角、26cm角の3枚を用意しました。糸がほつれると作りにくいので、ピンキングはさみがある方は端をギザギザに処理しておきましょう。
◆蜜蝋(みつろう)
インターネットなどで、蜜蝋ラップ用の蜜蝋を購入しましょう。今回は50gの蜜蝋を使いました。
※3サイズを作り、ほぼ使い切るくらいの量でした。
◆その他必要なもの
新聞紙・クッキングシート・アイロン
【作り方】
1.
新聞紙⇒クッキングシート⇒蜜蝋(布の表側)の順にセットします。
蜜蝋はまんべんなく!
蜜蝋の量は商品パッケージで確認してください。私が使用した商品では、10cm角の布で3gが目安でした。
2.
最後にもう一枚クッキングシートを被せて、アイロン(低温)を溶けるまであてましょう。
全体が濡れたように見えたら溶けた証拠です。粒が残っているうちはクッキングシートをはがさないようにしましょう。
蜜蝋の粒が溶けるまでは、クッキングシートが動きやすいです。
アイロンはあまり動かさず押しながら、中心から外側へ溶けた蜜蝋を押し出すイメージで作ってみてください。
3.
冷めたらシートをそっと剥がしてください。
もしも、蜜蝋が不足して布に染みていない部分があった時は、蜜蝋の粒を少し追加してアイロンで温め直してください。
蜜蝋が固まる前に追加した方が、ムラなくきれいにできると思います。
4.
はみ出した蜜蝋は、ハサミなどで切っておきましょう。
5.完成品
蜜蝋ラップ自作の失敗例&作り方ポイント!
◆糸くずに注意!
布端の糸くずなどが、蜜蝋と一緒に布に貼りついてしまうことがありました。熱をかけ直さないと取れない時もありますので、布端の糸くずは事前に丁寧に処理しておきましょう。
◆布端からの蜜蝋のはみ出しに注意!
溶けた蜜蝋がクッキングシートからはみ出してくることがあります。
新聞を広めに敷く、クッキングシートは布よりも結構大きめにすると安心です。
クッキングシートの幅が30cm位とすると、まずは布サイズ20cm角くらいから作り始めるのが無難です。クッキングシートの大きさが足りない時は2枚以上被せてみてください。
※アイロンに付いた蜜蝋は、温かいうちに拭き取れば綺麗に取れますよ。焦らず火傷に注意して拭き取ってください。
◆蜜蝋が均一になるように注意!
20cm角の小さな布は、均一に蜜蝋を付着させることができました。ただ布が大きくなる程、蜜蝋を均一にすることが難しくなりました。注意しないと図のように一か所に蜜蝋が溜まってしまいます。
布の厚さや材質にも関係がありそうな気がします。そうならない為には、
- まずは、20cm角程の小さな布から作り始める。
- 一度固まってから熱をかけ直すと不均一になりやすいので、一気に仕上げる。
- 布の中心から外側に向けて蜜蝋を押し出すようにアイロンをかける。
のが良いと思います!
◆油性マジックは使わない!
布の上に油性マジックで絵を書いてから蜜蝋を貼り付けたところ、油性マジックの色が染み出してしまいました。油性マジックは使わないようにしてください!
※今回は裏側のクッキングシートには色の染み出しがなかったので、作った蜜蝋ラップは家で使っています。皆さんは真似しないでください・・・。
自分で作った蜜蝋ラップの感想
小さな布で作った蜜蝋ラップは、市販品とあまり変わらない使い心地でした!
しかし、布が大きくなる程、蜜蝋を均一に付けることが難しくなり、使っているうちに蜜蝋が少し剥がれ落ちることがありました。多少のべたつきもあるような気がします。
大きなサイズは作ることが難しいなと感じました。
水は、どのサイズもしっかりとはじきますよ!!
子どもと脱プラについて考える
◆本を読んでから
海の生き物が好きな息子は、数週間前にSDGs(海の豊かさを守ろう)についての本をちょうど読んだばかりでした。
脱プラ教育にちょうどよいかな?と思ったのですが、小学2年の息子には蜜蝋ラップと環境問題はイマイチ繋がらないようでした。
本には感動していたのに残念・・・。
◆一緒に作れるか?
小学校高学年とか中学生とか、環境に対する意識が高いお子様は作れると思いますが、基本的には大人が作るものだと感じました。
ちょっとコツが必要ですし、アイロンが使える年齢でないと難しいです。
◆台所のお手伝いから!
小学生だと、まずは台所のお手伝いからが現実的かな?と思いました。
包んだ後はこんな感じです。
今はまだわからなくても、お母さんは台所でこんな事をしているんだと感じてもらうことから始めてみることにしました。
通園・通学グッズで使った思い出の布のハギレも利用しました!
皆さんも自由な使い方で楽しんでみてくださいね!