子供に『地球の歴史』や『生命の歴史』を学んでほしいと思った時、「果たして興味を抱いてくれるだろうか?」と学びの機会を与えることに二の足を踏んでしまった経験はないでしょうか。
幼児の頃から生きものが大好きな息子の影響で、これまで生きもの関係の本・図鑑・TV番組・動画などをたくさん見てきた私は、いつの間にか生きもの達の姿や生命の起源などに惹かれていました。
その一方で、生きものにあまり興味のない子供が「大昔の生きものなんて知っても意味がない」と感じてしまうことにも何となく頷けます。
でも、大昔の生きものって結構面白いです!
私も息子の影響が無かったら気が付かなかったと思います。
エディアカラ・アノマロカリス・ダンクルオステウス・パラケラテリウム・・・
「なんじゃそれ?」と言いたいくらい聞きなれない名前ばかりで最初は戸惑うかもしれませんが、楽しく学ぶ方法を知れば、興味を持ってくれる子供達がきっと増えるのではないかと感じています。
この記事では、地球の歴史や地球上の生命の歴史について楽しく学ぶために、我が家で本当に役に立ったお薦めの本・図鑑・動画などをまとめています。
生命の歴史を知ることは、今自分がこの地球に生きる意味を考えるきっかけになると思います。地球の未来を考えるきっかけにもなり得ます。
是非お子様と一緒に楽しんでみてください。
地球の歴史を知って子供の役に立つのか?という疑問
小学生になると意外と忙しい子供達。
「大昔の生きものの名前を暗記したり地球の歴史について深く学ぶ必要があるか」と聞かれたら、正直なところ「必須ではない」と答えてしまうでしょう。
でも、息子だけではなく私自身がとても楽しんでいるので、その理由について書いてみます。
理由1.興味の幅が広がる
地球の歴史はおよそ46億年あります。
地球誕生を1月1日として46億年を1年(365日)のカレンダーで表すと、人類が誕生した日が何月何日かご存じですか?
実は、人類誕生は12月31日なのです!?
ですから、人類が誕生するよりもはるか昔の歴史を学ぶことは知識の幅をぐーんと広げることになります。人類の歴史文化はもとより、天文学、生物学など子供の興味を広げるきっかけになると思います。
理由2.命の大切さを実感できる
私は、よく星を見上げます。
特別天文学が好きなわけでもありませんが、星を見ると自分が宇宙の一部のほんの小さな欠片に思えてきます。嫌なことも取るに足らない出来事に思えるのです。
今自分がここにいる奇跡、いつか宇宙の欠片に戻るであろう不思議。
そんな風に考えるようになったのは、やはり子供と一緒に地球の歴史・生命の歴史に触れてきたからではないかと思っています。
恐竜博士として有名な小林快次さんの著書「ぼくは恐竜探検家」には、次のような記述があります。
恐竜ほど優れた生物が、地球上から一掃された6600万年前の大量絶滅よりも速いスピードで、いままさに生物が滅んでいる。
引用:ぼくは恐竜探検家(講談社)
子供達と共に命の大切さについて真剣に考えていきたいですね。
理由3.記憶力との関係性
私の兄弟の不思議な話です。
私の兄弟は記憶力が良いほうで、三大国家資格を取得しています。
その兄弟が、いつも不思議なことを言います。
幼いころ、大人用の図鑑全集を全て読んだのだそうです。
その内容と映像が大人になってからも頭の中に残っており、何かを記憶する時は図鑑のイメージと記憶したいものをリンクさせるのだと言っていました。
だから、「図鑑は子供に与えておくといいよ」ともアドバイスされました。
記憶力には全く自信のない私は、どういう意味なのかわかりません。
恐らく、物事を体系的に脳に刻んでおくと、何かを記憶する時にそこに関連付けしながら記憶ができるということなのではないかと推測しています。
子供時代の脳って、何だか不思議ですよね。
初めてならコレ!~イギリスBBC制作の楽しいのに勉強になる動画
恐竜をはじめとする大昔の生きもの達を見ていて私がまず第一に感じたのは、「怖い」、「気持ち悪い」といった感情でした。
そんな風に嫌えんしてしまう子供達も多いのではないでしょうか。
そんな子供達に、自信を持ってお薦めしたいのが、イギリスのBBCが制作した『大恐竜時代へGO!!』という動画です!
シリーズ化されており、恐竜だけのシリーズや恐竜を含めた先史時代のシリーズ、現存する生きもののシリーズもあります。
僕のお薦めは、大恐竜時代へGO!!GO!!(恐竜を含めた先史時代)だよ。恐竜以外にもいろいろな生きものが出るからね。
【特徴】
- 主人公のキャラクターのおかげで生きものも怖くない!
- ハラハラドキドキ!?
- とにかく笑える!
- 内容はBBC制作だけあって本格的!
- 一話が約15分で飽きない!
国立博物館で働くいつもちょっぴりドジな主人公が、問題解決のために大昔にタイムスリップします。必ず起こる大大ピンチも明るさと強運で笑いに変えてくれますよ!
視聴可能なシリーズは全て見ました。息子は同じものを何度か見ているくらいです。ストーリー仕立てだと難しい生きものの名前も自然と頭に入ってしまうから不思議です。
本当にお薦めの動画です!さすがBBC!
うちはアマゾンプライム会員なので、プライム会員特典で無料で見ました。
プライム会員特典で無料で見られる番組は時期によって変動しますが、現在は大恐竜時代へGO!!シリーズはたくさんありました。
Amazonプライム会員に入っていない方も、30日であれば無料で視聴体験をすることができます。
<PR>
アマゾンプライム30日無料体験はこちら>>
継続せずに無料体験だけをする場合には、30日の期間内に解約を忘れずに。
【参考:解約の手順】
地球の歴史の流れをつかむのに最適!~図鑑&DVD
最近の図鑑はDVD付きのものが増えました。
これを使わない手はないです!
図鑑を見ただけでは頭に入りにくい内容も、DVDを見た後だとスーッと頭に入ってくるんですよね。
図鑑と言えば、小学館のNEO、講談社MOVE、学研のLIVEが有名ですが、地球の歴史の流れをつかむならば、私は絶対に講談社のMOVEをお薦めします。
【講談社のMOVEがお薦めの理由】
- 講談社の動く図鑑MOVE大むかしの生きものに付いているDVDを見ると、生命の誕生から人類誕生までの流れや主要な生きものの名前を一通り把握できる。
DVDはナレーション・音楽・効果音などが子供を意識して作られており、生きもの同士のバトルなど、子供が好きそうなコーナーが合間にいくつかはさまれている。
- 小学館の図鑑NEO大むかしの生物にはDVDが付いていなかった。
- 学研の図鑑LIVE古生物も持っているが、DVDの編集があまり子供向きではなかった。
※図鑑の構成自体はわかりやすくて◎。
講談社の動く図鑑MOVE大むかしの生きものに付いているDVDを見ると、地球上の生命の歴史の流れが非常によくわかると思います。
図鑑自体は、絵がメインで眺めるタイプの図鑑だと思います。DVDを見た後に図鑑を読むという使用方法がお薦めです。
DVDが子供を意識した作りになっており、馴染みやすいのが特徴です。
それでも、3Dでリアルな映像なので、やはりお子様によっては少し怖いと感じてしまうかな?とも思いました。生存競争をリアルに描くことも、図鑑の役目なのかもしれません。
講談社の動く図鑑MOVE大むかしの生きものに付いているDVDを見てから、国立博物館科学博物館に行くと、例えば史上最大の哺乳類パラケラテリウムなどを見た時に感動すると思いますよ。
「恐竜以外にもこんな大きな生きものが陸上にいたんだ!!」と。
本棚に一冊置いて損はない!~大人までずっと使える図鑑
子供がすぐ読むか読まないかに関わらず、本棚に一冊置いて損はないと思うお薦めの図鑑があります。
それは、小学館「キッズペディア地球館・生命の星のひみつ」です。
この図鑑は、何か気になったことを調べる時にとても重宝します。
見開きごとに、ひとつのテーマを紹介しています。興味をもったページ、あるいは時代ごとなど、どこからでも読み始められ、さまざまなおどろきに出会うことができます。
引用:、小学館「キッズペディア地球館・生命の星のひみつ」
勿論、主要な生きものの名前はきちんと掲載されており、見開きごとにその時代やテーマごとの内容がコンパクトにまとめられていて、とても見やすいのが特徴です。地球の歴史の流れもつかみやすいと思います。
地球誕生から現在までを1年のカレンダーで表した時に、例えば恐竜が絶滅したのは〇月□日になるといったような地球カレンダーという面白いページもありますよ!
図鑑の半分は、地球誕生から現在までの生命の歴史が書かれており、後半は地球の仕組みについて詳しく書かれています。
例えば、火山活動や天気の話、環境問題に関しての記述まであるので、幼少期だけではなく大人になるまでずっと使える図鑑だと思います。
我が家でも、子供が幼児の頃購入して暫くは本棚に眠っていました。小学2、3年生頃から、この図鑑で何かを調べることが少しずつ増えてきました。
内容を覚えるというよりは、気になったら調べてみる、気になるページを眺めてみるという使い方でも十分持っている価値があると思います。
ちなみにこの図鑑は「神奈川県立 生命の星・地球博物館」の監修です。
恐竜の化石は勿論、恐竜から哺乳類への進化など地球の生命について考える展示がたくさんあります。大型哺乳類の化石やはく製もたくさんあって子供も楽しめるお薦めの博物館です。お近くにお越しの際は是非訪れてみてください。
子供時代の思い出を心に刻む!~美しい言葉と絵の絵本
情報量だけなら、絵本より図鑑や動画に分があります。
それでも名作と呼ばれる「絵本」をあえてご紹介したいと思います。
せいめいのれきし(岩波書店)という絵本です。
何と作者であるバージニア・リー・バートンさんは8年かけてこの本を制作したそうです。
見開きごとに、その時代の説明が10行程と大きく美しい挿絵がついており、70ページ以上にわたり丁寧に生命の歴史について説明があります。絵本としては長編作です。
ふりがなは付いていますが、一人で内容をある程度理解できるのは小学生以降だと思います。幼児の方は是非読み聞かせをしてみてくださいね。
バージニア・リー・バートンさん作&石井桃子さん翻訳の絵本です。
このお二方の作品は、「ちいさいおうち」や「けいてぃー」など他にも有名作品があるので、名前をご存じの方も多いかもしれません。
【特徴】
- 【大人も魅了される絵】
緻密で美しく、温かみがあって、さらにどこか神秘的です。
- 【有名な児童文学作家であり翻訳家でもある石井桃子さんの文章】
読み聞かせをしているとよくわかりますが、石井桃子さんの文章は読んでいてとても心地よいです。子供時代の記憶の中に残しておきたい言葉達だと私は感じています。
- 【子供たちへのメッセージ】
最後のページに向かうにつれ、作者のメッセージを感じます。そこが本ならではの魅力だと思います。未来を担う子供たちがこの絵本を読んで何か感じてくれることを願っています。
弱肉強食の刺激的な描写は一切ないので、怖いものは苦手なお子様でも読めると思います。
まずは何も知識のない状態で文章や絵の美しさを楽しんで、例えば読了後に、前述した「キッズペディア地球館・生命の星のひみつ」などで地球の歴史の流れを確認すると、更に理解が深まると思います。
どちらの本も見開きごとに時代やテーマがコンパクトにまとめられているので、とても確認しやすいと思いますよ。
最後にこの本の翻訳者・石井桃子さんの言葉で、私がとても好きな言葉をご紹介します。
おとなになってから 老人になってから あなたを支えてくれるのは子ども時代の「あなた」です
息子は、忘れた頃に何となく本棚から引っ張り出して読んでいます。見るだけでも価値がある絵本だと思いますよ。
子ども時代に是非触れてほしい絵と言葉の世界です。
小学校でも大人気の学習まんが
大人気科学漫画シリーズより、自然史ミュージアムのサバイバル(朝日新聞出版)のご紹介です。
東京上野の国立科学博物館のように、はく製、化石、土器、隕石など様々なものが展示されているのが自然史ミュージアムです。
この自然史ミュージアム内で不思議な大事件が起こり、絶対絶命の大ピンチをサバイバルしながら切り抜ける、ドキドキのストーリーです。
第1巻は、宇宙誕生から人類の登場までを学ぶことができるストーリーで、恐竜もたくさん出てきます。
第2巻は、原人を始めとするほ乳類から鳥類・爬虫類・魚類・昆虫など馴染み深い生き物がたくさん登場します。更には、現代における地球の課題なども提起されています。
【特徴】
- ストーリー自体が楽しいので、地球の歴史に興味がない子供でも楽しく読むことができる。
- 宇宙誕生から現代に至るまで、地球の歴史がポイントをつかんで掲載されており、マンガ内にも科学の知識が散りばめられている。また、要所要所に科学の解説ページもあり、とてもわかりやすい。
- ふりがな付きなので、低学年の子供も自分で読むことができる。