【読書感想文・自由研究テーマ探し】おすすめ本!~環境・SDGsについて考える本

【読書感想文・自由研究テーマ探し】おすすめ本!~環境・SDGsについて考える本 ◆学習(小学~)

 
小学生向け『環境に関するおすすめ本』をご紹介します。

いずれの本も、我が子が実際に読んで、「なるほど!」や「そんなこと全然知らなかった。」や「胸が張り裂けそう。」など、心を揺さぶられた本達です。

誰もが住みよい世界を目指し、環境をより良いものにしていくために、私達にできることは何であるか?

その問いに対して、子供たちが自分の頭で考えるきっかけとなる本を選びました。

これらの本は、国連が掲げた「持続可能な開発目標」SDGsとも深く関わっており、読書感想文や夏休みの自由研究テーマ探しにも、お薦めです。
 

フィクション編~身近な問題として興味を持つきっかけに

◆おはなしSDGs海の豊かさを守ろう 『ぼくらの青』

著者は、児童文学や童話などで複数の受賞歴がある、「佐藤まどか」さん。

フリーダイバーの兄を持つ小学生の少年が主人公です。

とても海が好きだけれど「海の豊かさ」について深く考えたことのない主人公が、憧れの兄や地域の人々との関わりを通して、「海の豊かさ」を守るために自分に何ができるかを考え始めるストーリーです。
 

小学校中学年から。
ページ数は80ページで、とても読みやすいです。
 

押しつけではなく、物語を通してごく自然に「海の豊かさ」について考えるきっかけを与えてくれる本だと思います。生き物が大好きな息子は、ウミガメの話にショックを受けたようです。

海の汚染なんて自分には無関係だと思っていた子供でも、実は自分が知らず知らずのうちに海を汚している可能性があることに気付くかもしれせません。
 

特に高学年の子供の場合には、深堀りしてプラスチックについて親子で調べてみると面白いと思います。

プラスチックと環境について調べる時に便利な本(Amazon)>>
(カラーの図やグラフがとてもわかりやすく、大人にもおすすめです。)
 

ノンフィクション編~実態を知ることから広がる興味

◆北極と南極のへぇ~くらべてわかる地球のこと

著者は、朝日新聞の記者「中山由美」さん。
南極へ2回、北極へ7回訪れ、ジャーナリストとしていくつも受賞歴がある方です。

実際に経験した極地(南極や北極)の様子、そこから見えてくる地球の歴史や、大きく環境が変わりつつある地球の現状などが、とてもわかりやすく説明されています。

南極や北極についての疑問にも答えてくれます。例えば息子の、「南極と北極とどちらが寒いの?」という素朴な疑問もバッチリ解決しました!
 

小学校中学年から。
ページ数は120ページ。
 

・さすが新聞記者!
少し難しい内容も、子供に理解しやすいようにかみ砕き、小学生にも非常にわかりやすい文章になっています。
写真も多く、カラーの挿絵も大きくて丁寧です!クイズもありますよ!

・問題提起!
ただ情報を鵜呑みにするのではなく、子供達一人一人が状況をどの様に捉え、今後何をすべきか自分達で考えることが大切だと、気づかせてくれる本だと思いました。

・極地が大好き!
著者の中山さんは、初めての南極行き(1年以上滞在)で南極が大好きになり、次は北極へと興味が広がり、北極にも何度も訪れています。
ただの取材を超えた、極地やそこに暮らす人々への、そして野生生物への思いが文章から伝わり、読んでいる側も自然と引き込まれていく内容でした。
 

最近の環境の変化を調べたり、例えば、北極圏の国として挙げられた様々な国について調べることもできます。
極地の人々の暮らしや歴史など、文化に焦点を当てても面白いと思います。
 
 

◆この世界からサイがいなくなってしまう

著者はNHK記者の「味田村太郎」さん。
この作品で、「第8回子どものための感動ノンフィクション大賞」最優秀賞を受賞しています。

アフリカのサイを巡る、密猟者とサイを守ろうとする人々との攻防や、その背景や課題などについて書かれています。息子も私も非常に胸を痛めました。
 

本好きの子供なら小学校中学年から読めますが、言葉や背景にある問題(貧困・ジェンダー・平等など)が割と難しいので、主には小学校高学年向きだと感じました。
ページ数は120ページ。
 

たくさんの疑問や課題が、読んでいるうちに浮かび上がってくる本だと思います。
例えば、

  • 本当の悪とは何か。
  • 悪と立ち向かう術は、武力だけなのか。
  • なぜここまで緊迫した状況になってしまったのか。
  • 今後どうしていけばよいのか。

他にも、読んだ人の数だけ出てくるのではないかと感じます。

ここには、貧困・ジェンダー(男女格差や人種問題)・教育・密売者だけではなく買う側の責任など多くの問題が含まれています。SDGs「陸の豊かさを守ろう」と共に、多くのSDGsの目標と関わる内容が登場します。

野生生物との共存が、自分達の暮らしとどのように関わっているのか。そして今後どのように関わっていくべきなのか。
大人も子供も真剣に考えていかなければならないと感じました。
 

サイと同じように人間が原因で絶滅の危機に瀕したり、あるいは既に絶滅してしまった生き物は、他にもたくさんいます。
その背景にも目を向け、調べてみてはいかがでしょうか。

 

今後もおすすめ本があれば、随時追加していく予定です。