【不器用な子におすすめ】小学校に入学して困らないための文房具選び

不器用な子の文房具選び ◆学習(小学~)

 
不器用な子どもには文房具選びがとても大事であることを、小学校に入学して痛感しました。

我が子は入学前に療育に3年間通っていました。その時、作業療法士さんが運筆やハサミ使いについて時間をかけて指導してくれ、文房具についても様々なアドバイスをくれました。その意味が今になり漸くわかった気がします。

『たかが文房具されど文房具』
子どもの学校生活を最大限にサポートするために、不器用なお子様のための文房具選びについて書いていきます。
 

ハサミ選び

不器用な子のハサミ選び
上:左右対称タイプ(ひかりのくに) 下:左右非対象タイプ

 
私は工作好きなのでハサミにはこだわりがあるのですが、不器用な我が子のハサミとなるとまた少し選ぶ観点が変わってきます。

最近多いタイプは持ち手が左右非対称のハサミです。好みの問題もありますが、我が子の場合には合っていませんでした。

通常は小さい穴に親指を入れて、大きい穴に中指と薬指を入れるのですが、よく間違えて逆転してしまうのです。逆転してしまうと小さい穴に指を一本しか入れない時もあり、安定感がなくなってしまいます。
 

不器用な子のハサミ選び
正しい持ち方
不器用な子のハサミ選び
間違った持ち方

 
そこで他の形状のハサミを色々試しました。その結果、シンプルで使いやすく且つ大人も使えて一石二鳥の優れものを見つけました。それは何と幼稚園で購入したハサミでした。

「ぞうのマーク」のハサミです。
散々探した結果、ひかりのくに株式会社のハサミであるとわかりました。全長は140mm。

使いやすさの秘訣は、

  • 持ち手が左右対称で、穴に遊びが少ない
  • 軽い
  • 刃先が短めだが適度な長さである
  • 先が丸くキャップが付いて安全である
  • 力を入れなくても開閉できスムーズな動きである
  • フッ素加工で汚れが付きにくい

 
持ち手が左右対称であるメリットは、子どもの好みに応じて色々な握り方ができることです。
 

不器用な子のハサミ選び
①通常の持ち方
不器用な子のハサミ選び
②我が子の持ち方
不器用な子のハサミ選び
③その他の持ち方

 
通常は①の持ち方をしますが、不器用なお子様の場合には本人が持ちやすいやり方でよいと私は思います。そのためにも、持ち手が左右対称であることや、穴が大きすぎ適度なサイズであることが大事だと考えています。

本当に使いやすいハサミだったのですが、残念ながら個人への販売は行っていないようです。

今時こんなシンプルな形でよいのか?と思ってしまいがちですが、シンプルにはシンプルである理由があると感じました。あれこれ悩んでいる方は上記のような初心者向けのハサミを試してみてください。

慣れてきたらもう少し大きなハサミを選ぶとよいと思います。大きいはさみの方が厚いものを切りやすいです。
 

 
我が子の学校用のハサミは牛乳パックや厚紙などを切ることを想定して、こちらの商品を使用しています。(色違いでブルーを使用)

子供曰くとても使いやすいとのことです。
 

鉛筆選び

手先が不器用なお子様は指先の力が弱くコントロールが難しい場合があるので、いきなり通常の太さの鉛筆を持たせると、安定して持つことが難しいかもしれません。

そこで通常の鉛筆にグリップをつける方法と、持ちやすい形状の鉛筆を使用する方法をお伝えします。
 

グリップ

療育で作業療法の先生におすすめされた方法は、鉛筆にグリップをつける方法です。グリップは文房具店など色々な場所に売っていますが、先生一番のお薦めである太くて三角に近いグリップは殆ど売っていません

そこで代替品として先生におすすめされたグリップは、こんな感じの商品です。

不器用な子の鉛筆グリップ
鉛筆のグリップ

Amazonや楽天のネットショッピングサイトで、「鉛筆 グリップ」と入力して検索してみてください。色々な種類があります。

我が子が使用した感想は、グリップにくぼみがあるので自分の持ち方にフィットしていないと少し違和感を感じました。指の位置を覚えさせることと、筆圧の維持にはとても良いと思います。

また、世界の療育グッズを集めたサイトで次のような商品も見つけました。

iwant 三角えんぴつグリップ
出典:iwant

 
専用サイトでしか購入できないようですが、理想的な形に思えます。興味のある方は検索してみてください。(iwant 三角えんぴつグリップ)
 

鉛筆

弱い力でも書けるように、鉛筆の濃さは2B以上が良いと思います。

学校で使用する際にはグリップを付けられない場合もありますので、学校では鉛筆を持つ位置が自然と身に付くように三角形の軸の鉛筆を使用するのがおすすめです。

我が子が使っているのは、『ippo低学年用かきかたえんぴつ【三角】の2B』です。ご参考までに。

また学校に持っていけるか先生と相談が必要かもしれませんが、どうしても鉛筆が上手く持てない場合は、くもんのこどもえんぴつなど通常より太い三角えんぴつ(KUMONこどもえんぴつ)を使うと便利です。
※ただし、専用の鉛筆削りなどが必要になります。

療育仲間の友達がこちらを使用しており、とても使いやすいとのことでした。
 

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消しゴム選び

不器用なお子様にとっては、消しゴム選びは結構重要です。

消しゴムが使えないなんて信じられなかった私ですが、我が子はとにかく消しゴムで上手に消せないのです。紙を抑えるのも苦手、細かく動かすことも苦手で、紙はシワシワ。周囲の文字は消えているのに肝心の場所はきちんと消せていない・・・・・・。

鉛筆の持ち方以上に本人のストレスになっており、テストでも消し方が汚いせいでバツをもらってしまいます。そこで、いくつも試して辿り着いたのはこちらの商品です。教師をしている親戚がすすめてくれました。
 

不器用な子でも使いやすい学校ケシゴム
クツワ 学校ケシゴム

 
特徴は

  • 濃いえんぴつでも消しやすい
  • 細長くて持ちやすい
  • 適度に固めで使いやすい
  • 折れにくい

 
少ない動きで力をそれ程入れなくても楽に消すことができます。そのため、紙がシワシワになる頻度が下がりました。消しゴム選びにお困りの方は是非一度お試しください。
 

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その他の文房具について

入学してすぐに必要になるわけではないけれど、いずれ必ず使う文房具、特に手先が不器用なお子様が上手く使えない『定規』と『コンパス』についてのご紹介です。

ノートをきれいにとることは学習面でも重要ですので、道具の力を少し借りてサポートしてあげたいですね。

定規

定規の選び方はまず数字や目盛りの見やすさです。そしてそれと同じくらい大切なのが、滑りにくさなのです。療育の作業療法士の先生は特殊なゴムでできたゴムスケールを使用していたくらいです。

ゴムスケールはネットショップでも購入できますがとても高価なので、我が家では滑り止め加工が裏側に施された定規を使っています。
 

不器用な子におすすめ滑り止め付き定規ナノピタ
定規の裏の滑り止め加工

滑り止めの有無で線を引いて比較してみました。我が子の場合には線を引くことに夢中で、滑り止めの無い定規だと途中から定規が移動して線が曲がってしまいます。

滑り止めが有る定規であればきちんと直線を書くことができました。

不器用な子がナノピタを使って直線を上手に引けるか実験
定規の裏の滑り止め有無による比較

 
我が家では、いずれ使う三角定規と分度器も同じシリーズのものを購入しました。
 

ー追記ー

定規を購入する時は、目盛りが左端ぴったりから始まっているものより、端から5mm程度の位置から目盛りがスタートしているものを選んだ方が使いやすいです。

定規を抑える手は、定規の中央にくるよう指導してあげてください。端を抑えると定規が動きやすいです。

学校によっては全員同じ定規を指定される場合もありますので、ご注意くださいね。

 

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どうしても上手く線を引けない場合には、少々高価ですがゴムスケールをお試しください。療育ではゴムスケールを使用していました。

 

コンパス

手先が不器用ではなくてもコンパスで円を描くのは案外難しいですよね。

指先の発達がゆっくりな我が子にとっては更に難しく、イライラして途中で投げ出してしまいます。ところが調べてみるとあったんです!画期的な驚きのコンパスが!!

早速購入すると、我が子でも簡単に円が描けました。
 

不器用な子でも簡単に円が書けるソニックくるんパス
不器用な子でも簡単に円が書けるソニックくるんパス

 
握るようにコンパスを持ち、手首のを軽く動かすだけで簡単に書けます。コンパス自身が回転してくれるという本当に驚きのコンパスで、私もついつい面白くなって円をいくつも描いてしまいました。

今どきはすごい文房具があるのだな~としみじみ思った出来事でした。学校で使うことに抵抗がある場合には、まず家庭で練習用として使ってみてはいかがでしょうか。
 

我が子が通う小学校では、小学3年生からコンパスを使います。
指定のコンパスはありませんが、鉛筆タイプにするよう指示がありました。
 

学校によって対応が異なると思いますので、今回ご紹介したコンパスが使用できるか否か担任の先生に確認してみてください。
 
もし使用できない場合でも、ご自宅で早いうちからコンパスに慣れておくことは、手先が器用ではないお子様にとってメリットになると思います。

  

 

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文房具にこだわるメリット

手先が不器用であることは個性のひとつだと私は考えています。

ところが学校という集団の場では、手先の不器用さが子どもにとってデメリットになることが多く、努力の有無ではなく生まれ持ったもので差が出るのは勿体ないなと感じます。

ノートが上手くとれない、字が汚くてテストで点数がもらえないというような小さなつまずきは、学習嫌いや学校嫌いに発展しかねません。

できないことが多い子どもは叱られることも増えて、自己肯定感を失うこと多いそうです。これは一番避けなければならないと療育で教わりました。

文房具はそれ程高価なものではありませんので、道具の力で苦手をサポートしてあげることには大きなメリットがあると思います。ここで紹介した商品以外にもお子様にぴったりの文房具がどこかにあるかもしれません。是非色々探してみてくださいね。

 

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